内容説明
1910年に勃発したメキシコ革命が約30年に及ぶ改革政策の遂行の過程で実施した農地改革をはじめとする根本的な社会・経済改革と並行して進めた「国家による宗教団体(カトリック教会)の管理体制」の確立過程と、その管理体制が1992年の憲法改変によって大きく変更されるにいたる経緯を考察する。
目次
メキシコ革命とカトリック教会―研究テーマの設定と展開についてのメモ
第1部 革命以前の政教関係(メキシコ建国期(1810‐1854年)における国家とカトリック教会
レフォルマ革命(1854‐1876年)とカトリック教会
ディアス時代(1876‐1911年)とカトリック教会)
第2部 革命期の政教関係(革命勃発とカトリック教会;内戦期のカトリック教会;メキシコ革命憲法制定議会と代議員―代議員の選出と制憲議会の特徴;1917年革命憲法の反教権主義条項とその審議過程)
第3部 対決から協調へ(国家と教会の対決から協調への20年(1920‐1940年)
「非公式の協調時代」と1979年のローマ教皇のメキシコ訪問
サリナス政権による1992年の憲法改変とカトリック教会)
現代メキシコ社会とカトリック教会―1990年代のアンケート調査が描くメキシコ人と宗教
資料
著者等紹介
国本伊代[クニモトイヨ]
1965年3月東京外国語大学スペイン語科卒業(文学士)。1967年3月東京大学大学院社会科学研究科国際関係論専攻修士課程修了(国際学修士)。1975年1月テキサス大学大学院史学科博士課程修了(Ph.D.歴史学博士)。1975年3月東京大学大学院社会科学研究科国際関係論専攻博士課程退学。1978年4月中央大学商学部専任講師、助教授(1980年4月)、教授(1986年4月)。1998年6月日本ラテンアメリカ学会理事長(至2000年5月)。2008年2月博士(学術)(東京大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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