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内容説明
本書は、より完成し、現代化されたイコンの歴史を通じて、1000年のロシア宗教画のあゆみを回想している。イタリアの聖パウロ修道会とモスクワ総主教座によって共同製作された本書には、適切な批判分析とともに、160点もの図版が紹介されている。ウラジミル・イワノフ師の造詣深い楽しい解説は、金色の背景の奥に、色彩の象徴記号のかなたに、美術の傑作を《美の秘跡》に変える偉大な含蓄の教会的現実があることを理解させながら、読者を正教会の神学と霊性の魅力にあふれた神秘的な道へといざなう。
目次
第1章 10世紀から12世紀までのロシア古図像学
第2章 13世紀から15世紀までのノヴゴロド聖像画
第3章 13世紀から15世紀までのプラコフ聖像画
第4章 14世紀から15世紀までのモスクワ聖像画
第5章 16世紀の聖像画
第6章 17世紀の聖像画
第7章 18世紀の聖像画
第9章 20世紀の聖像画
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
270
10世紀から現代にいたるまでのロシア・イコンを鮮やかな写真とともに紹介、解説をほどこしたもの。邦訳では、他に類書も少なそうで、その意味でも貴重な一書。本書で一番最古のものは「神の御母」(ウラジミルスカヤ)だが、年代不詳。年代がおよそ分かっているものでは、「神の御母」(偉大なパナギア)で、12世紀初めのもの。キリスト教会がカトリックと東方教会に決定的に分裂したのが1054年のことなので、これは分裂後しばらくしての頃のものか。このイコンに限らないのだが、東方教会のイコンは、例えばカタルーニャの聖堂に残された⇒2025/06/24