内容説明
黒、それは無限の色の宇宙。国宝「油滴天目」、重要文化財「木葉天目」など大阪市立東洋陶磁美術館所蔵品に個人所蔵品を加えた24点の撮り下ろし画像を収録。高精細、広波長域撮影の写真によって、天目の色と質感をよりリアルに再現し、天目の多様な色合いや手触り感まで味わえる初めての鑑賞体験を可能にする。
目次
図版(大阪市立東洋陶磁美術館所蔵品;個人所蔵品)
資料(天目―中国黒釉の世界;中国黒釉盞の受容と高麗黒釉)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
参謀
2
大阪市立東洋陶磁美術館の特別展「天目-中国黒釉の美」(令和2年6月2日(火)~令和2年11月8日(日))の 公式図録。国宝「油滴天目」、重要文化財「木葉天目」など大阪市立東洋陶磁美術館所蔵品に個人所蔵品を加えた24点の撮り下ろし画像を収録。「曜変天目」の方が有名で、表紙になりがちですが、こちらの「油滴天目」も国宝。写し方がうまいのか、実に綺麗に撮れています。2020/10/05
眉毛ごもら
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大阪市立東洋陶磁美術館出の天目茶碗の展示の図録である。大変美しいと評判の国宝の油滴天目が出陳されるとなったら行かないわけにはいかない。喜び勇んで見た品々の美しさに心のなかで叫びまくり仰け反りまくりしておりました。とただでさえ大変美しい天目茶碗を最新技術で撮影印刷した図録が本書である。大変美しい。目では見にくい細かい部分の艶やかな虹色の発色がこれでもかこれでもかとてんこ盛りである。うづぐじぃ。……平常心平常心。お値段はちと高めではあるが作品としても良し今後の技術の発展に期待しての投資としてと買って損はない。2020/10/03
1131you
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大版なことに少し尻込みしたがかなりの良著だった。 文章は難しかったが写真は圧巻。見るべき所を意識して撮影してあり実物を見るよりも見応えがあるように思う。 普段美術本の白黒写真は斜め読みで済ませることが多いが白黒でも光の称え方など十分に見応えのあるものであった。むしろ黒とそれ以外の色とのコントラストがカラーより分かりやすいかもしれない。 黒がいかに美しい色か改めて認識できた。2024/01/21