出版社内容情報
法隆寺論争、薬師寺問題をはじめ美術史・国史・考古学を巻き込んで日本建築史研究に足跡をのこす名著。建築史研究の態度に就いて/中古に於ける建築平面の記法/軒瓦の名称に就いて/校倉について/他全38編
内容説明
昭和の初期に法隆寺論争、薬師寺問題をはじめ、美術史・国史・考古学を巻き込んでの日本建築の研究史上、黄金時代を将来し、今日に至るまで学界に新たな視野を与え続けた希代の論客、足立康博士の俊敏な史料批判と論鋒を集成した研究・文献である。
目次
建築史研究の態度に就いて
中古に於ける建築平面の記法
軒瓦の名称に就いて
「池後寺即法輪寺説」の誤謬
「法輪寺推古天皇15年草創説」の疑い
「法起寺塔露盤銘の原位置」に関する疑い
行基菩薩といわゆる四十九院
栄山寺八角堂の造営年代に就いて
東大寺梵鐘及び鐘楼の製作年代
東大寺千手院の位置に就いて
法隆寺食堂に関する疑い
新薬師寺本堂
野寺移建説に就いて
法隆寺講堂に関する諸問題
法隆寺堂塔に関する古今目録抄の一記事
興福寺東円堂に関する誤謬
蓮華王院本堂と得長寿院千体堂
九体阿弥陀堂の平面に就いて
中古に於ける孫庇に就いて
法界寺阿弥陀堂の造営年代
当麻寺治承全焼説に就いて
天竺様の遺構と重源上人
観心寺本堂と立掛塔
興福寺東金堂再建年代考
校倉に就いて
正倉院と甲双倉
唐招提寺の舎利殿と経蔵〔ほか〕