内容説明
東アジア美術交流の結節点。日本に仏教を伝えた隣国で育まれた豊かな仏教信仰の造形から、東アジアの緊密な文化交流の様相を明らかにする。東アジアに開かれた観点から、日韓研究者の最新知見を含む論考17篇+総論2篇を集録。
目次
総論 朝鮮半島の仏教美術―通史と研究史を中心に
総論 高麗仏画研究の現況と課題
1 三国時代(三国時代古墳にみられる仏教美術;弥勒信仰の形;法隆寺救世観音像への道―宝珠捧持像の研究史を中心として)
2 統一新羅・渤海(統一新羅における華厳密教の造形;統一新羅の石塔の浮彫尊像―四仏を中心に;統一新羅時代における八金剛ならびに八大明王の造像 ほか)
3 高麗・朝鮮(高麗時代における「被帽地蔵」の図像受容に関する考察;朝鮮半島の夾紵仏像の制作技法について―全羅道羅州・南原地域の夾紵仏像を中心に;高麗時代の仏教彫刻と五代・宋の仏教美術との関係 ほか)
著者等紹介
井手誠之輔[イデセイノスケ]
1959年生。九州大学大学院人文科学研究院教授。九州大学大学院文学研究科修士課程(美学美術史専攻)修了後、1984年、九州大学文学部助手。1986年7月より東京文化財研究所に勤務し、同研究所情報調整室長を経て、2004年4月より現職。専門は東アジア絵画史。主に日本伝来の中国や朝鮮の仏画を研究
朴亨國[バクヒョングク]
1965年生。武蔵野美術大学教授。名古屋大学大学院博士後期課程修了、文学博士。専門は、仏教彫刻史、密教図像学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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