内容説明
2021年3月2日に開催されたシンポジウム「今後の博物館制度を考える博物館法改正を見据えて」における発表をもとに、国際的な動向も踏まえた多角的な視点から、今後の博物館制度と、その制度の根幹となる博物館法の在り方における課題を問う。
目次
文化政策としての博物法改正に向けて―その課題と展望
博物館法改正へ向けての日本学術会議の提言―二つの発出を終えて
文化審議会博物館部会における博物館法改正の検討から
ユネスコ博物館勧告・ICOM規約(博物館定義)から見た日本の博物館法
観光政策と博物館認証制度
間に合う学員格取得者の養成は可能か―新たな学員養成課程への課題と展望
学芸員を研究職と認定する制度について
アカデミアの一部としての博物館、社会の中の博物館
シンポジウム パネルディスカッション
付録
感想・レビュー
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069(博物館)図書館本。中央公論美術出版2021年8月30日発行。〈流〉◎、(pp. 69-82, pp. 104-118)をざっと流し読みした。前者では学芸員の職業に対する雇用不安を指摘し、(pp. 104-118)部分の議事録内回答者である松田はイギリス、イーストアングリア大学留学時のミュージアム・スタディーズ修士課程での経験から、イギリスには学芸員という資格自体が存在せず、学芸員には上級の学芸員が必要だという本章までの論を踏まえた上で批判していて、資格という区分が本当に必要かという指摘が挑戦的だ。2025/05/21