内容説明
終戦によって遊休国有地となった旧軍用地が、どのように都市に組みこまれ、戦後復興が図られたのかを、全国的な動態と個別の都市の具体例から包括的に考究し、戦後史としてだけではなく、人口減少時代を迎えた現代の土地活用と都市計画の課題にも広く示唆を与える気鋭の論文集。
目次
第1部 旧軍用地転用の全体像(旧軍用地の立地;終戦直後に国から出された旧軍施設の転用方針;戦災復興計画における旧軍用地の転用方針とその成果;高度経済成長期前半における旧軍用地の転用と都市施設整備との関係;旧軍港市四都市における旧軍用地の転用傾向)
第2部 各都市で展開された旧軍用地転用と都市形成(旧軍用地の学校への転用と文教市街地の形成;東京における戦災復興緑地と旧軍用地;名古屋市における旧軍用地転用と都市構造再編;横須賀市における旧軍用地転用計画とその特質;佐世保市における旧軍用地転用計画とその特質)
著者等紹介
今村洋一[イマムラヨウイチ]
昭和49年群馬県生まれ。平成9年筑波大学第三学群社会工学類卒業。平成11年筑波大学大学院修士課程環境科学研究科環境科学専攻修了。平成14年東海総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)研究員。平成20年東京大学大学院博士課程工学系研究科都市工学専攻修了。平成21年新潟大学大学院自然科学研究科助教。平成25年長崎大学大学院工学研究科准教授。専門は都市計画。博士論文『戦後日本の都市づくりにおいて旧軍用地が果たした役割に関する研究』にて、平成20年度日本不動産学会湯浅賞(研究奨励賞)、『旧軍用地転用に係る都市計画に関する一連の研究』にて、平成26年度日本都市計画学会論文奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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