目次
建築芸術の四要素―比較建築学への寄与 ゴットフリート・ゼムパー(概観;ピュティア;化学的証拠;推論以上のもの;四つの要素;応用)
建築芸術の本質と歴史 コンラート・フィードラー
著者等紹介
河田智成[カワタトモナリ]
広島工業大学環境学部教授・博士(工学)。1967年、山口県生まれ。1990年、九州大学工学部建築学科卒業。1999年、九州大学大学院人間環境学研究科博士後期課程修了。名古屋造形芸術大学専任講師、広島工業大学准教授などを経て、2014年10月より現職。専攻は近代建築史・建築論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kthyk
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先日、神殿建築のポリクロミー(彩色)が話題になっていたので、やや専門書に近いが紹介したい。ゼンパーはドレスデン宮廷劇場の設計者、音楽家ヴァーグナーと共に19世紀半ばの市民蜂起に参加し、パリに亡命している。フィドラーはザクセンの弁護士だが、芸術の鑑賞より制作に関心があり、建築巡礼の旅に出る。時はまさに啓蒙から実証へ、建築の持つ本質に触れるがためのポリクロミーへの関心は現在、忘れられている建築の持つ形式論だ。アール・ヌーヴォー等の装飾論や現在のパッケージデザイン建築には無視されている建築の持つ、その本質の書。2024/08/10