出版社内容情報
盛唐様式を伝える、麻布に描かれた独立画像としては日本最古の気品あふれる天平期の優品,国宝「吉祥天像」の最新の高精細画像と科学的調査による報告書。
内容説明
ふくよかで瑞々しい女性表現、かんざしや着衣の文様に見られる繊細な暈繝彩色から天平仏画の名品として広く知られている本図は、奈良時代に遡る数少ない著色画としてきわめて貴重なもの。本書は前著『国宝 絹本著色十一面観音像』と同様、高精細カラー画像とともに蛍光画像、近赤外線画像、透過X線画像、蛍光X線分析などを駆使した光学的調査の結果をもとにし、最新の美術史的研究の成果を掲載した調査報告書。
目次
図版(上半身部分図 カラー画像・近赤外線画像・X線透過画像;原寸四分割図 カラー画像・近赤外線画像・X線透過画像;部分図 カラー画像・蛍光画像・近赤外線画像・X線透過画像;部分拡大図 カラー画像・近赤外線画像)
本文(国宝 麻布著色吉祥天像;国宝 麻布著色吉祥天像の彩色技法;光学的手法による国宝吉祥天像の調査;蛍光X線分析による国宝吉祥天像の彩色材料調査)