内容説明
本書ではブラマンテの建築の成立過程が同時代の経済や政治や文化におよぶ歴史状況のなかで再構成され、しかもそれがより総合的で本質的であるだけでなく、より包括的かつ有機的でまた各部を扱ううえでさらに均衡のとれたものとなるよう努められている。新版では、テクストに関してもまた図版に関しても、かなりな程度のさしかえと補完を行なった。
目次
第1章 ブラマンテの芸術形成
第2章 ロンバルディーアのブラマンテ:初期の問題意識
第3章 三次元有機体としての建築の発展
第4章 ロンバルディーア後期の活動:方法論への取組みと都市空間への関心
第5章 ローマ初期の活動:サンタ・マリーア・デッラ・パーチェの回廊
第6章 ユリウス二世とブラマンテの大様式:ベルヴェデーレと古代風ヴィッラの再生
第7章 ブラマンテの都市イメージ
第8章 サン・ピエトロ・イン・モントーリオのテンピエット
第9章 サン・ピエトロとブラマンテの盛期様式
第10章 生涯の最期と総括―人間ブラマンテと十六世紀建築の展開におけるその作品の意義
著者等紹介
稲川直樹[イナガワナオキ]
1953年生まれ。東京大学建築学科卒業、同大学院修士課程終了。1980年より磯崎新アトリエに勤務し、1984年から1992年まで同バルセロナおよびパリ事務所に駐在。2000年より東京大学建築学科大学院博士課程に在籍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。