目次
プリズム双眼鏡前史
第1章 草創期から第一次世界大戦終了後までの双眼鏡の技術動向(ヨーロッパ~アメリカ製品)
日本のプリズム双眼鏡前史
第2章 草創期から日中戦争開始までの双眼鏡の技術動向(日本製品)
第3章 1920年代後半~第二次世界大戦開始までの双眼鏡の技術動向(ヨーロッパ~アメリカ製品)
第4章 日中戦争~第二次世界大戦終焉までの双眼鏡の技術動向(日本製品)
著者等紹介
中島隆[ナカジマタカシ]
1954年東京都新宿区に生まれる。資料としての双眼鏡との出会いは1988年、翌1989年9月から国立科学博物館理工学研究部の非常勤職員(技術補佐員・調査等補助協力員)。研究資料、文献の調査だけでなく、科博で行う夜間天体観望会では、望遠鏡の操作と解説も担当している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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六点
18
軍人の「目」となる、双眼鏡は、現在でも先進国の一流の光学メーカーが製造、販売している。天体観測から野鳥観測、航海や警察の張り込みまで大活躍の光学機器である。その光学機器を国産しようとした会社が設立された1894年から「軍人の目」として育成され、日本の敗北で軍部による保護・育成が失われる1945年までの、双眼鏡の歴史を追った大著である。ニコンもキヤノンもトプコンも、そしてソニーに買われたミノルタも、みんな、双眼鏡からその歩みを始めたのである。その情熱を、現物解体から跡付ける著者の双眼鏡愛を知れ。2021/09/08
610
4
よくある単眼の望遠鏡よりちょっと脇役感ある双眼鏡に焦点を当てた一冊。その歴史は望遠鏡とほぼ同じ年月を歩んできた。書内で紹介されるほとんどの双眼鏡は軍事用途が大半で、遠近感の把握できる双眼鏡が戦場で大きな情報をもたらし戦況にさえ影響を与えてきたことがよくわかる。具体的な製品を一つ一つ丹念に見ていき考察し解説するスタイルは光学に明るくない自分でも楽しく読めたが、高校物理程度の光学の原理は理解しておいたほうがよさそう。ちなみに1800円だと思ってよく見ないで買ったら1万8000円だったのでとても丁寧に読んだ。2022/05/04
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