内容説明
「外来生物法」が施行され、外国産緑化植物の取扱いについて検討が進んでいる。近年、緑化植物として導入した外来種が急増し、在来植物を駆逐し景観まで変えてしまう例などが多数報告されているが、こうした問題を克服し、生物多様性豊かな緑化を実現するためにはどうしたらよいのか。本書は、これらの課題に長年取り組み、成果を出しつつある日本緑化工学会気鋭の執筆陣が、その理論と実践事例をまとめた総合的なハンドブックである。
目次
第1部 生物多様性緑化概論(生物多様性保全に配慮した緑化植物の取り扱い方法―「動かしてはいけない」という声に応えて;緑化ガイドライン検討のための解説―植物の地理的な遺伝変異と形態形質変異との関連)
第2部 生物多様性緑化の実践事例(遺伝的データを用いた緑化のガイドラインとそれに基づく三宅島の緑化計画;ミツバツツジ自生地減少の社会背景と庭資源を用いた群落復元;アツモリソウ属植物の保全および再生のための種子繁殖技術の可能性と問題点;地域性種苗のためのトレーサビリティ・システム;地域性苗木の生産・施工一体化システム―高速道路緑化における試み ほか)
著者等紹介
亀山章[カメヤマアキラ]
東京農工大学農学部
小林達明[コバヤシタツアキ]
千葉大学園芸学部
倉本宣[クラモトノボル]
明治大学農学部(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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