出版社内容情報
日露独中はどのような外交戦略を戦わせ、如何なる角逐を繰り広げたのか。各国の思惑とは。
ユーラシアの東と西で対峙した二つの帝国と二つの現状打破国。日本、ロシア、ドイツ、中国はどのような外交戦略を戦わせ、如何なる角逐を繰り広げたのか。関係者に対する極東軍事裁判の供述調書から、各国の思惑をあぶり出す。
第一章・ユーラシア国際政治史における帝国と民族/第二章・大正時代の日本――ユーラシア国際政治史の視点から/第三章・後藤新平の外交抗争とユーラシア/第四章・世界経済危機から日本の国際連盟脱退まで/第五章・日独防共協定とその後/第六章・独ソ不可侵条約への道/第七章・日独伊三国同盟、日ソ中立条約と独ソ開戦/第八章・フルシチョフの経験した二つの戦争/第九章・ヤルタ密約をめぐる中ソ関係/第一〇章・スターリン批判から中ソ戦争へ/第十一章・共産主義国家ソ連の崩壊
【著者紹介】
三宅正樹(みやけ・まさき):明治大学名誉教授、文学博士(京都大学)。仙台市生まれ。1956年京都大学文学部史学科西洋史学専攻卒。1961年同博士課程単位修得。1983年に『昭和史の軍部と政治』の編集代表者として吉田茂賞受賞。日独伊三国同盟交渉に関する先駆的研究で知られる。
内容説明
半世紀に及ぶ研究が明らかにしたユーラシア大陸の東西で繰り広げられた熾烈な外交戦のダイナミズム。
目次
ユーラシア国際政治史における帝国と民族
大正時代の日本―ユーラシア国際政治史の視点から
後藤新平の外交構想とユーラシア
世界経済危機から日本の国際連盟脱退まで―松岡洋右の登場
日独防共協定とその後
独ソ不可侵条約への道―スターリン演説前後
日独伊三国同盟、日ソ中立条約と独ソ開戦
フルシチョフの体験した二つの戦争―ソ連・フィンランド戦争と独ソ戦
ヤルタ密約をめぐる中ソ関係
スターリン批判から中ソ戦争へ―ウスリー河畔の武力衝突とソ連の対西独政策の転換
共産主義国家ソ連の崩壊
著者等紹介
三宅正樹[ミヤケマサキ]
1934年仙台に生まれる。明治大学名誉教授。京都大学文学部史学科西洋史学専攻卒業、京都大学大学院博士課程同専攻修了、文学博士(京都大学)。ウィーン、ハイデルベルク、ロンドンに留学。ベルリン自由大学、ポズナン大学客員教授、国際歴史学会理事を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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