出版社内容情報
「何も終わっていない」水俣の過去と現在を写し出す…。
公害病の原点であり、発生から60年近くが経過した水俣病は、これで本当に終わったのだろうか。40年にわたる取材を経たフォト&エッセイは、「何も終わっていない」水俣の過去と現在を写し出す…。
【著者からのコメント】
(あとがきより抜粋)ユージンの写真集に登場する多くの患者たちはすでに亡くなり、私とそう年齢の変わらない胎児性水俣病の患者たちでさえ老境に差し掛かっていた。しかしそこには何も変わらない、何も終わらないまま「水俣病」が存在していた。今の私に何が出来るのか、何度も自問した。お前も撮れ」というユージンの言葉が繰り返し脳裏に響いた。そして私はこれまでの撮影してきた写真の「続き」を撮ることを決めた。以前撮影させてもらった人たちに出来るだけ同じ場所に立ってもらった。プリントの中には、背景が変わっても何も変わらない「水俣」が写っていた…。
目次
出会い
水俣病とは
宝子たち
写真
essey 私とユージンと水俣(「お手伝い」の始まり;東京での暗室作り;初めての水俣行き;水俣での暮らし;暗室作業;フィルムと印画紙 ほか)
年譜―ユージン・スミスと水俣
著者等紹介
石川武志[イシカワタケシ]
1950年愛媛県生まれ。1971~74年ユージン・スミスのアシスタントとして水俣を取材。1975年渡米、以後フリーランスとなる。1978年シルクロードの取材を期にアジアの祭りや民族、宗教、遺跡などを取材。1980年インドでガンジス河巡礼の取材を開始。1982年インドのトランスジェンダー社会「ヒジュラ」の取材を開始。1987年ハイチのブードーやブラジルのカンドブレなどを取材。2008年再び水俣の取材を開始(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まると
やまやま
takao
ゆかり
卍ザワ