内容説明
本書は、消費者が購買決定にどれだけ関与するかに、目を向けたものである。そこでは、認知構造という観点から、そして製品の背後に潜む意味と概念という観点から、人と製品の関連が探求される。製品の背後に潜むこの意味と概念が、消費者の選択に影響をあたえる。ピルヨ・ラークソネンは、まず、この消費者関与という領域の社会心理学的背景を明らかにすることから始める。そのうえで、消費者関与の性質と概念の発展の性質を研究し明らかにするための方法が、識別される。かの女は、概念分析を行うための手続きを開発し、測定問題を強調する。また、本研究は、自動車からチョコレートまでの製品に対する消費者の反応を調べた研究を用いて、製品評価や消費者関与の基礎にある意味を、徹底的に分析している。
目次
第1章 序論(関与研究の展開;研究設定のデザイン ほか)
第2章 関与への概念的アプローチの分析(データベースの組織化;関与への認知に基づくアプローチ ほか)
第3章 関与への概念的アプローチの評価(各定義アプローチにおける関与の概念的性質の評価;定義アプローチの基礎となる包含体系の分析 ほか)
第4章 関与の内的性質の特定化(関与に関する認知に基づく規定;関与構造の分析 ほか)
第5章 関与の概念的性質に関する結論(包含体系の視点からみた関与の機能様式;製品関与に関する概念モデルの提案)