エロスなき母子癒着の病理―大人になれない青年たち

エロスなき母子癒着の病理―大人になれない青年たち

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  • サイズ B6判/ページ数 235p/高さ 19X14cm
  • 商品コード 9784804760094
  • Cコード C0036

内容説明

講義に出ても、懇親会には出ない。テニスのサークルで汗をかくが、部室には入らない。会食しながらの雑談ができない。―そういう、自力で人間関係を深められない青年が増えている。彼らは一見、母親とべたべたしているように見えるが、「僕たちには親子関係はなかった」と冷たく言い放つ。“信頼”を軸に家族を立て直す視点を提示。

目次

1章 〈母子癒着〉の構図―エロスを欠いた“母”の過剰な取り込み(漱石とカフカの場合―親が植えつける存在不安;子を拒否する母の3タイプ;「ふれ合い」恐怖の青年達;ひとり立ちすることへの恐怖;女々しさの露呈―ここ一番での逃亡;父を拒否するとき―共生から癒着へ)
2章 〈歪んだ家族〉の構図―“父”不在が引き起こす家庭崩壊(離散型の家族と画一型の家族;「閉ざされた」家族に多い幼児暴行;父親の重要性―“男らしさ”の注入;エディプス期固着―社会性の育たない青年達)
3章 〈信頼〉の構図―他を信じることが支えとなって蘇生する(“歯止め”のない青年達;他人への敵意―「自己臭症」の珍しい症状;強者志向の落し穴―対人恐怖の共通の心理;家族催眠―子供に“感情”を埋め込む;赤穂浪士の教訓―自分も他人もちょっとの差;依存対象の変化―それが“自立”である;アウシュビッツ・生き残りの教訓)
4章 典型としての三島―家族の“業”を一身に具現した過程(祖母の「いけにえ」としてのスタート;人工的自閉症;貧しい感情体験―つよい自己愛性格;子供時代の劣等感に挑む―生い立ちとの凄絶な闘い)

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