内容説明
あの人が好きだったもの、私が好きだったもの。―蕎麦屋のカレー、ちりめん山椒、ホットケーキ、鯖鮨、いちじくのジャム、ほやの燻製…etc。
目次
1 あの人と食べたもの
2 ひとりで作って、ひとりで味見
3 あちこちの、たのしい食べもの
4 しみじみとかみしめる
5 うれしいごはん
6 食べるための道具
著者等紹介
木村衣有子[キムラユウコ]
文筆家。1975年生まれ。栃木で18年間、京都で8年間暮らした後、2001年に東京へ転居。現在は浅草在住。全国の喫茶店や酒場、食べ物にまつわる場所を巡り、食や紀行についてのエッセイ・コラムを執筆する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MOKIZAN
12
食べ物についての思い出を短く綴ったエッセイ集。特別な料理は出て来ません。文体が穏やかなのでスラスラ読めます。私的にはおでんの件(くだり)が一番気に入りました。ついては塩と酒のみの汁(つゆ)で、ちくわぶを煮るとどんな一品になるのか考えたりした。別項に「朝食の美味しい家は、まぶしい」「ホットケーキには、不幸が似合わない」と綴られていて、著者は食事を愛おしむことができる人なんだなと感じました。追、揚げ物、焼き物の海老の尻尾は必ずいただいております。(除く伊勢海老、ウチワエビ)2015/10/30
きょん。
5
表紙の天ぷらの海老の尻尾の写真を見て「そうそう私もそれ好き!」と思い手にとったエッセイ。一人暮らしをしているとついつい「食」にまつわることに無頓着になってしまって、小さいことにこだわらないどころか食べなくても平気、くらいに思うこともある。けど実家に帰ってお母さんの料理食べた時とか、出先で本当に美味しいもの食べた時とか、またはたまーに自炊をしてみた時とか「食べるっていいよなあ」とも思う。読んでてそういうことを考えさせてくれた一冊。まえがきの「この本があなたの『読むたべもの』になればいい」っていう一文が超いい2014/05/14
きりぱい
5
とりたてて美味しそうだとか、そういうの聞きたかった!というような話でもないのだけど、思いがけない嗜好の一致があったり、味覚だけではない自分の記憶が呼び起こされたりして、多分、新聞や雑誌なんかで連載されていたら、ああ、これこれ!ここ読まなくちゃ!と気がついたらそこをさがしているというような感触のエッセイでもある。タイトルにもなっている海老の尻尾・・私は、天ぷらの尻尾は残すけれど、海老フライの尻尾は食べる。改めて考えたらなぜだろう?ま、それこそどうでもいい話だ。2011/07/27
ショコラテ
4
初作家さん。美味しかったあれこれに関するエッセイ…というよりは、美味しかったあれこれに対する著者のこだわりに関するエッセイ?とにかく美味しいものの話が読みたかった食いしん坊の私には、少し方向性の違った本でした。2011/07/17
Alice
4
食べ物をおいしくいただくことって、もしかしたら特技や才能、なのかもしれません。日常にごくごくありふれたメニューや食べ物を、おいしく食べることってすごく大事だな、と思いながら読了。2011/03/22
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