内容説明
真の坐禅を現代に甦らせた昭和の名僧、沢木興道老師。最悪の境遇に育ちながら、仏様に引っぱられ、道元禅師に叱られつつ生きたその苦難の生涯と身近な例話から、知らぬ間に仏法の真髄に引き込んでしまう絶妙の話術、話し振りをそのまま再現する。道元の『普勧坐禅儀』『傘松道詠』の提唱のほか、良寛、恩師の思い出など沢木全集に未収録の講義・法話11編。
目次
1 普勧坐禅の吹唱
2 野聖良寛の心境
3 般若心経
4 道元禅師に叱られて
5 丘宗潭老師の生活
江渡狄嶺を語る
7 諸悪莫作衆善奉行
8 十二時中空しく過ごさざれ
9 浮世の危うきを悟り、仏法の高貴を知る
10 共にこれ凡夫なるのみ
11 傘松道詠
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hiroki Nishizumi
1
澤木興道師の文は平易でなじみやすい。この本では我知(がち)・我見(がけん)・我慢・我愛についての内容が一番心に残った。 また”行先に我が家ありけり蝸牛(かたつむり)”、”跡先(あとさき)のいらぬ所をおもふなよ ただ中程の自由自在を”のところも感銘を受けた。2012/05/03
Hiroyuki Nakajima
0
心の師匠澤木興道老師の本、久々で読みました 毎週通っている大本山永平寺の東京別院長谷寺で読誦している、「普勧坐禅儀」の解説があり、勉強になります、自分に落とし込んで実践して身体で理解する助けになると思います ただわが身をも心をも、はなちわすれて、仏のいへになげいれて、仏のかたよりおこなはれて、これにしたがひもてゆくとき、ちからをもいれず、こころをもつひやさずして、生死をもはなれ、仏となる。たれの人かこころにとどこほるべき。2010/02/23