内容説明
「心」のありのままを観察し、「空」の世界を覚る。心の深層のありようを説く仏教哲学「唯識」。その研究と実践の第一人者として知られる著者が、唯識の立場から般若心経を解説。「空」の思想を単なる知識に終わらせず、日常の中で実践していく方法「ヨーガ」についても詳述する。興福寺佛教文化講座での講義録。般若心経を、新たな視点で読み解く!
目次
般若心経と「空の実践」
空と観自在菩薩
般若波羅蜜多と五蘊
非有非無の中道
色即是空 空即是色
有為と無為
不生不滅・不垢不浄・不増不減
五蘊・十二処・十八界
正聞熏習と無分別智
有無を超越した思考
執着を離れるための「無」
三性と三無性
唯識思想の自然観・宇宙観
苦・集・滅・道の四諦
無所得と唯識性
「心に〓礙なし」とは
恐怖について
認識的誤り(顛倒)と涅槃
中道の重要性
釈尊の八相成道と無上正覚
真如への道
「呪」(真言)とは何か
阿頼耶識縁起の世界
著者等紹介
横山紘一[ヨコヤマコウイツ]
1940年福岡県生まれ。1964年東京大学農学部水産学科卒業。1967年東京大学文学部印度哲学科卒業。1974年東京大学大学院印度哲学博士課程修了。その後、東京大学文学部助手、立教大学文学部教授を経て、立教大学名誉教授、正眼短期大学特任教授。鹿島神流師範(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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