内容説明
家を捨て、我が身も捨てて、「愚」に生きる―日本人に最も慕われ、道元の思想を身心ともに実現した良寛禅師…その少年時代、師との出会い、友との語らい、そして老いを自覚するまでを描く。
著者等紹介
立松和平[タテマツワヘイ]
1947年栃木県生まれ。早稲田大学政経学部卒業。在学中に『自転車』で早稲田文学新人賞。卒業後、様々な職業を経験。インド放浪を経て宇都宮市役所に勤務の後、79年から作家として専念。80年、『遠雷』で野間文芸新人賞、93年『卵洗い』で坪田譲治文学賞、97年『毒―風聞・田中正造』で毎日出版文化賞。2002年歌舞伎座『道元の月』の台本で大谷竹治郎賞受賞。2007年『道元禅師』(上・下)で第35回泉鏡花文学賞、2008年同作品で第5回親鸞賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジャズクラ本
14
◎立松和平×大愚良寛の本である。実直な立松がこれまた愚直にして清貧の良寛を描いたのであるから、 グダグダ言うまでもなくこの本の性質は分かろうかと思う。一切の虚飾を廃し求道者のように文字を連ねる文体は立松独特のもの。思い違いかもしれないが立松は晩年曹洞禅を調べぬいていたとも聞く。作者と被写体のベクトルが完全に一致したその内容は実に清々しい。閑話休題、晩年良寛は貞心尼という尼僧と交際をもつ。その時良寛が枯れていたのか現役だったのかは埒外のこと。その事実が良寛らしからぬとも言えるし、実に良寛らしい気もする。2020/05/13
りこりり
6
よかったです!2023/08/19
ユカ
4
良寛さまの人生、仏教を楽しく知れた。ところどころウッと泣きながら。弟に家督を押し付けたと生涯苦しまれたというところに同情。故郷に乞食僧として戻るのが一番辛い行。…ですよね。2019/09/28
Splash
1
良寛はあまりにいい人過ぎて、感情移入ができなかった。2016/07/04
しぇるぱ
0
越後の庄屋の息子に生まれ、成人後、僧になることを志し、地元の寺に入り、師匠筋の寺、岡山・玉島の円通寺で修行する。印可を得て、旅に出る。故郷を目指して、山寺の庵に住まいを得る。お話しの展開としては、さしたる事件はないのですよ。修行の経過として、お経の解釈が出てくる、禅僧の述懐が出てくる。これが長いので、読み流す。雑誌「大法輪」に連載されたものです。宗教雑誌なので、遠慮することなく宗論宗旨の掘り下げが行われている。越後に帰ってからは、俳句、和歌、漢詩が多い。一語一句はとても読めません。さらさらと撫で読みになる2012/01/29
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