内容説明
「得は迷い、損は悟り」「グループぼけ」「一超直入ドロボー地」数々の鋭い名言を吐き、全国を巡って道元の説く坐禅を広め、一生寺も妻ももたず「宿なし興道」と呼ばれた沢木興道老師。その沢木老師に随侍すること二十五年の著者が、自ら書きとめた老師の法句(仏法の真髄を説く言葉)の数々を、さらに平易に解説。
目次
第1篇 宿なし法句参(くさりは不要;ゆきつく所へゆきついた人生;何のための能率か;マッサラな目;老師のエラサ ほか)
第2篇 沢木興道老師の坐禅について(沢木興道老師の坐禅について;本師沢木興道老師を偲ぶ)
著者等紹介
内山興正[ウチヤマコウショウ]
明治45年、東京に生まれる。早稲田大学西洋哲学科を卒業、さらに2年間同大学院に在籍後、宮崎公教神学校教師となる。昭和16年、沢木興道老師について出家得度。以来坐禅修行一筋に生き、昭和40年沢木老師遷化の後は、安泰寺堂頭として10年間弟子の育成と坐禅の普及に努める。平成10年3月13日、示寂。著作は、数多く、英独仏伊語などにも訳されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hiroki Nishizumi
1
さすが澤木興道である。深くて高い一番星のような法句が並ぶ。「ゆきつく所へゆきついた人生」は自分にはまだ届かない。「差引勘定」を読めば自分の小ささに恥を感じる。「なんにもならぬ」は正に目指す境地。実に味わいある言葉が続く・・・2012/12/22
Hiroyuki Nakajima
0
心の師匠澤木興道老師の本を図書館でみかけて借りました 読んでいると心の中を見透かされたような言葉に苦笑したり、自分の思い上がりや誤解を叩き崩されるような強い言葉に心動かされたりします 厳しい中に優しさを感じる不思議な方です 学生時代に、直接指導を受けられたお坊さんのお話では仏教の説法よりも生活態度や坐禅中の姿勢等を厳しく指導された思い出が有るそうで2009/10/05
tangent
0
元々昭和40年代に書かれたものなので、やや目をつぶらなければならない部分もあるが、全体的にやさしい表現で分かりやすく、考え方の参考になった。2022/03/10
比丘尼坂
0
沢木老師の発句が短い言葉で本質を突いている。内山老師の参は理屈的•説明的。わかりやすい。2020/05/11