法華経思想史から学ぶ仏教

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法華経思想史から学ぶ仏教

  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784804397382
  • NDC分類 183.3
  • Cコード C3015

出版社内容情報

『法華経』の歴史的展開をたどりながら,仏教思想の現代的意義について考える入門書。『法華経』の歴史的展開をたどりながら,仏教思想の現代的意義について考える入門書。

目 次
  はしがき

第一章 仏教の死生観と中国思想との対決
  一 一通の手紙
  二 中国古代の運命観
  三 戴逵の処世観
  四 慧遠の解答
  五 仏教の輪廻思想
  六 現代人と運命の問題

第二章 『法華経』の現代的意義
  一 はじめに
  二 宇宙的イマジネーションによる存在の意味転換
  三 仏教における地獄の観念と選別的救済の意味するもの
    1、仏教における地獄 2、三車火宅の讐喩 
3、五千人の増上慢の退席の意味するもの
  四 仏教、『法華経』における楽観主義的救済論
    1、永遠の救済仏 2、万人の成仏 
3、輪廻の新しいとらえ方?現実世界の重視
  五 一仏乗の根源的イメージ?統合と多様性
 六 永遠の法を根本に
  七 むすび

第三章 『法華経』の実践的思想?常不軽菩薩の礼拝行?
  一 『法華経』における常不軽菩薩の実践
  二 中国における常不軽菩薩の実践の受容
    1、慧思と常不軽菩薩の礼拝行 2、三階教の普敬 3、浄影寺慧遠の解釈
 4、智?の解釈 5、吉蔵の解釈
  三 日本における常不軽菩薩の実践の受容?『閑居友』上巻第九話を中心として
  四 むすび

第四章 中国仏教の歴史的特色と現状
  一 はじめに
  二 中国仏教の歴史
    1、仏教の伝来 2、中国仏教の時代区分
  三 中国仏教の歴史的特色
    1、中国に伝来した仏教の特色?教判の発達 2、仏教受容の方法の特色 
3、中国の文化的基盤
  四 現代中国における宗教
    1、宗教界の現状 2、中国政府の宗教信仰の自由の政策 3、法輪功と邪教
  五 「人間仏教」の主唱

第五章 中国仏教の経典観
  一 はじめに
  二 中国における経典をめぐる諸活動
    1、朱子行の求法、法顕・玄奘のインド旅行 2、翻訳の文体論・道安の翻訳論
 3、経録の成立 4、大蔵経の刊行 5、経疏の発展 6、偽経(疑経)の成立
 7、「不立文字、教外別伝」

  三 中国における教判の発達
    1、中国における教判形成の必然性 2、教判形成の直接的契機 
3、鳩摩羅什の教判形成に与えた影響 4、教判の種々相 
5、講経会における教判の講義

第六章 中国仏教における『法華経』
  一 はじめに
  二 中国における「一仏乗の思想」
    1、教判思想の基準としての「一仏乗の思想」 
2、三乗方便・一乗真実(開三顕一)と法相宗の特殊な『法華経』解釈
    3、智?の種熟脱の三益 4、『法華経』における仏性の説・不説
  三 中国における「久遠の釈尊の思想」
  四 中国における「地涌の菩薩の思想」
  五 結論

第七章 中国仏教の大成者、天台大師智?の人と思想
  一 はじめに
  二 中国仏教の総合
    1、教学と実践の総合 2、教学の総合・実践の総合
  三 智?の生涯と思想
    1、慧思との出会いまでの智?の半生 2、智?の大蘇開悟 
3、金字の『大品般若経』の代講 4、陳朝における智?の名声 
5、天台山に入る・華頂降魔 6、陳・隋二朝に重んじられる
    7、天台の第六?第十徳 8、智?の晩年

第八章 智?は果たして法華経至上主義者か
  一 はじめに
  二 慧観の五時教判
  三 吉蔵の五時教判に対する批判と大乗経典の平等視
  四 慧遠と吉蔵の共通点
  五 智?の法華経観
  六 結論

 第九章 日本仏教における『法華経』
   一 はじめに
   二 聖徳太子の『法華義疏』
   三 『法華経』の写経・講経
   四 最澄の日本天台宗の開創
   五 『法華経』と文学
   六 日蓮と『法華経』
     1、日蓮と一仏乗の思想 2、日蓮と久遠の釈尊の思想 
3、日蓮と地涌の菩薩の思想 4、日蓮の法華経観を生み出した状況

第十章 如来の使い、日蓮
  一 はじめに
  二 『法華経』と日蓮?「如来の使い」の意味
    1、『法華経』の中心思想 2、日蓮の他宗批判に対する評価
    3、『法華経』法師品と如来の使い 4、日蓮の排他性の問題をめぐって
  三 日蓮の人物像
    1、日蓮と「知」 2、日蓮と「情」 3、日蓮と「意」

    注記および参考文献
    初出一覧
    索  引

菅野 博史[カンノ ヒロシ]
著・文・その他


目次

第1章 仏教の死生観と中国思想との対決
第2章 『法華経』の現代的意義
第3章 『法華経』の実践的思想―常不軽菩薩の礼拝行
第4章 中国仏教の歴史的特色と現状
第5章 中国仏教の経典観
第6章 中国仏教における『法華経』
第7章 中国仏教の大成者、天台大師智〓の人と思想
第8章 智〓は果たして法華経至上主義者か
第9章 日本仏教における『法華経』
第10章 如来の使い、日蓮

著者等紹介

菅野博史[カンノヒロシ]
1952年福島県に生まれる。1976年東京大学文学部卒業。1984年東京大学大学院博士課程(印度哲学)満期退学。(財)東方研究会の専任研究員を経て、創価大学文学部教授。中国人民大学客員教授。文学博士(東京大学)。専攻は仏教学、中国仏教思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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