内容説明
日本仏教史上の最高峰の一人道元は、曹洞宗の開祖として主著『正法眼蔵』95巻を著したが、『普勧坐禅儀』『学道用心集』などの短い著述でも坐禅の真髄を端的に示している。『典座教訓』もその一つで、叢林(禅僧の道場)における清規(規則)として、食事を司る役の重要さを懇切、簡潔に説く名著である。「道心ある者のみよく勤めることができる職」という言葉を体して、この著を座右の愛読書とする現代の一流料理人も数多い。本書は専門尼僧堂長として精力的に活躍中の第一人者・青山俊董尼が、長い間参究し味わい尽した禅師の珠玉の言葉の中から摘み上げ美事に花咲かせた逸品揃いの書下し随筆で、坐禅に関心ある人ない人、料理する人・食べる人、すずやかな生き方を志す人に捧げる。
目次
序章 〓界曾つて蔵さず(『典座教訓』御撰述のお心;人生という能舞台を;足もとだよ)
第1章 仏家に本より6知事あり(もとより浄土;平等と差別;生きた命の計算を;精進の意味を問う)
第2章 佗は是れ吾に非ず(代ってもらえぬ人生;踏まれて起き上り;お迎えの準備)
第3章 僧食九拝の礼(仏心が仏身を育てる;凡夫のモノサシを止める)
第4章 喜心・老心・大心(“さいわいに”と受けとめる;愛を着せ愛を食べさせる;師恩に泣く;人生の旅も托鉢)
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