目次
犬に仏性はあるか―趙州狗子
キツネ憑きも風流―百丈野狐
いつも指を立てる―倶胝竪指
達摩にヒゲはない―胡子無鬚
木登りの最中には―香厳上樹
花で伝わるものは―世尊拈花
鉢を洗っておいで―趙州洗鉢
車を壊せばわかる―奚仲造車
坐っても悟らない―大通智勝
勘違いの貧乏自慢―清税孤貧〔ほか〕
著者等紹介
山田史生[ヤマダフミオ]
1959年、福井県生まれ。東北大学文学部卒業。同大学大学院修了。博士(文学)。現在、弘前大学教育学部教授。専攻は中国哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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丸坊主
3
繰り返して読んでいます。 対人支援はそれ自体が禅問答みたいなもので、よい時間を積み重ねた支援者は、独特の雰囲気を持っています。(役職とかが上がっているとは限りません) 多くの部分が禅と共通しているように感じました。 中国哲学の学者さんが禅問答をどう読んだか、という本です。 禅僧ではないけれど、全くの素人が自分勝手に解釈したわけでもない。とりつく島がないほど難解ではないけれど、簡単に理解できる訳でもない。 表現は悪いですが、近くに置いて繰り返し読むのにちょうどいい本だと感じました。2016/01/12
佐藤丈宗
0
日本で最も有名な禅問答集のひとつであろう『無門関』を読み解く。定番の岩波文庫の西村惠信訳を参照しながらも「俗人」山田史生が、その感性と『無門関』への愛を駆使して自由自在な解釈を施す(著者本人も「正統」な解釈ではない、と)。しかし、禅問答というものは難しい。訳がわからない。しかし、無理にわかろうと思わず、時々読み返したりして頭の片隅に置いておけば、ある時閃くかも。不思議なことに、この訳のわからなさは何だかイヤらしさがない。2018/02/04