内容説明
本書は、『ディヴィヤ・アヴァダーナ』の説話群が、いかなる意図で形成され、どのように文献として編纂されていったのかを究明する。また、他の文献との比較を試みながら、説話の深層に秘められた情報を丹念に発掘することにより、一般民衆の仏教信仰の現実に光を当て、インド仏教の未解明であった部分に新たな輪郭を描く。
目次
序章 発掘の基礎作業
第1章 説話文献の内容とその分析
第2章 文献の成立史
第3章 定型句を巡る問題
第4章 業思想
第5章 再生に関する思想
第6章 仏陀観の変遷
終章 研究の反省と課題
著者等紹介
平岡聡[ヒラオカサトシ]
1960年京都市に生まれる。1983年仏教大学文学部仏教学科卒業。1987年米国ミシガン大学アジア言語文化学科に留学(1989年まで)。1988年仏教大学大学院文学研究科博士課程満期退学。1994年京都文教短期大学専任講師。1996年京都文教大学人間学部専任講師。現在、京都文教大学助教授、博士(文学)
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