出版社内容情報
今に残る仏教、ジャイナ教の共通母体としての「沙門」の生き様から、両宗教の教義・独自性確立までをその最古層文献に尋ね、パーリ語、アルダ・マガダ語をはじめとする中期インド・アリアン語に精通する著者が、韻律や音韻論、語源学などを駆使して丹念に読み解いた比類なき研究成果!
【略目次】
凡 例/略号表
第1章 問題の所在と研究方法
第1節 問題群としての「沙門」/第2節 研究史/第3節 研究の方法と資料
第2章 修行者の名称とその特性
第1節 沙門/第2節 比丘(乞食者、行乞者)/第3節 自制者/
第4節 在家からの出家者/第5節 出家隠遁者/第6節 遊行者/
第7節 苦行者/第8節 声聞/第9節 小結(修行者群)
第3章 聖者の名称とその特性
第1節 バラモン/第2節 沐浴者/
第3節 牟尼/第4節 聖仙/
第5節 聖人/第6節 阿羅漢/第7節 善き修行者/第8節 聡明な人/
第9節 多聞/第10節 到彼岸者/第11節 仏陀(覚 者)/第12節 勝者/
第13節 英雄/第14節 如来/第15節 独存者/第16節 駿馬/
第17節 ナーガ/第18節 小結(聖者群)
第4章 戒の共通基盤と特殊化
第1節 初期仏教の教戒/第2節 初期ジャイナ教の教戒/
第3節 戒と誓戒の基本的立場/第4節 ジャイナ教における五大誓戒の成立/
第5節 仏教における五戒の成立/第6節 仏教・ジャイナ教における戒の起源と特
殊化
第5章 教理の共通基盤と特殊化
第1節 法と実践道/第2節 輪廻の思想/第3節 涅槃/第4節 小結
第6章 並行詩脚から見た沙門の実態
第1節 並行詩節・並行詩脚の種々相/第2節 『ダンマパダ』並行詩脚対照表/
第3節 「苦行者の詩」に見られる定型句的表現 /第4節 沙門の動態と変容
第7章 結論
第1節 修行者の実践道/第2節 聖者の理想像と実践道/
第3節 戒と法、涅槃の概念/第4節 沙門の実践道と変化の兆し
あとがき/英文梗概/索 引/引用索引
山崎守一[ヤマザキモリイチ]
著・文・その他
内容説明
カーストの頂点に立つバラモンの宗教的権威を認めず、出自を問わない出家遊行者として誕生した「沙門」。今に残る仏教、ジャイナ教の共通母体としての「沙門」の生き様から、両宗教の教義・独自性確立までをその最古層文献に尋ね、パーリ語、アルダ・マガダ語をはじめとする中期インド・アリアン語に精通する著者が、韻律や音韻論、語源学などを駆使して丹念に読み解いた比類なき研究成果!
目次
第1章 問題の所在と研究方法
第2章 修行者の名称とその特性
第3章 聖者の名称とその特性
第4章 戒の共通基盤と特殊化
第5章 教理の共通基盤と特殊化
第6章 並行詩脚から見た沙門の実態
第7章 結論
著者等紹介
山崎守一[ヤマザキモリイチ]
1948年、福島県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程(印度学仏教史学専攻)修了。文学博士。専門は初期仏教・ジャイナ教、特に中期インド・アリアン語(Middle Indo‐Aryan)。1976~1978年、英国ケンブリッジ大学留学、K.R.ノーマン教授の下でプラークリット語(パーリ語、アルダ・マガダ語等)を学ぶ。第29回・日本印度学仏教学会学術賞受賞。国立仙台高等専門学校教授、宝仙学園短期大学学長、こども教育宝仙大学学長を歴任。中央学術研究所顧問、パーリ学仏教文化学会理事、印度学宗教学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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