内容説明
列島の南北両端にあって、中世まで異域とされ、明治以降も辺境の地として位置づけられた沖縄と北海道から、日本文化論の再考を迫る。
目次
1 考古と自然(考古学からみた北海道と南島;考古学からみた沖縄と北海道;「続縄文文化」をめぐって;北と南の自然文化)
2 歴史と思想(国家・境界・周辺;「国」の母胎と沖縄史;沖縄と函館;“北”と“南”の明治維新;沖縄・北海道と台湾植民地;近代日本と内国植民地;1930年代教員組合運動;日琉同祖論から地域固有性へ)
3 社会と経済(沖縄と北海道における現代文化の創造;沖縄の家族諸相への接近;独自の歴史と文化の復権;「南の海」の環境保全と水産業;現代日本の農業問題と「南北提携」)
4 芸能音楽・食文化(「周辺」の芸能;民俗音楽;米と肉;北と南の比較食文化;食文化の継承)