内容説明
本書は、先に短歌研究社より刊行された、『短歌雑感(昭和61年刊)』『続短歌雑感(昭和63年刊)』『続々短歌雑感(平成元年刊)』の三巻のなかから歌論と思われるものをあつめ収めたものである。昭和五十四年より平成元年に至るほぼ十年間にわたり、「サキクサ」や各総合誌、各新聞などにかいてきたものである。
目次
新機軸の危険性
難解歌を推す独断
橋本徳寿氏『わが歌論』より
初心に引き戻す作業
庶民短歌―『昭和万葉集』より
選歌と批評眼
守るべき一線とは
本格派の歌は少ないか
太宰治が辞世に選んだ歌
現実の風物しか描かない画家〔ほか〕
著者等紹介
大塚布見子[オオツカフミコ]
昭和4年11月30日、香川県観音寺市に生まれる。香川県立三豊高等女学校在学中、「形成」同人南信一校長に短歌を学ぶ。東京女子大学国語科在学中、担任の「アララギ」会員藤森明夫先生に『万葉集』を学ぶ。雑誌「スタイル」「モダン・ロマンス」に一時勤務。宇野千代、北原武夫、和田芳恵のもとにて編集。歌誌「芸林」を経て、昭和52年歌誌「サキクサ」を創刊、現在に至る。歌集に『霜月祭』『山辺の里』『遠富士』現代女流短歌全集21『夢見草』等十一巻。評論集『短歌雑感』三巻。『短歌歳時記』二巻。『新しい短歌の作法』等。文芸家協会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。