内容説明
クリーニング店を営む石橋は娘の夏美と冷戦中だ。結婚の申し込みにくるおかっぱ頭のあいつが気に入らないのだ。娘を嫁がせる父娘をユーモラスに描いた「野球狂の娘」。弓は中学の入学式の前日、家を出る決意をする。たどり着いた真夜中の丘のうえで彼女は不思議な出会いをする。少女の成長を描いた「星降る丘の向こうまで」。春子は大好きな文彦の子供を切望していた。しかし何度産婦人科に通っても願いは通じない。絶望の日々の向こうに輝く光を見つけ出す「愛の実」。やさしい涙がこころにしみる12篇の短篇小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瑪瑙(サードニックス)
38
「野球狂の娘」「鍵」「星降る丘の向こうまで」「迷子」「愛の実」「デーゲーム」「隣のサイトウくん」「寂しくて」「先輩の瞳」「あのときの君に」「手をつなぐ」「カメラの向こう」の12編。涙が出ることはありませんでしたが、母子家庭や父子家庭の話が多く、そういう事もあるだろうなあと思えるお話が多かったです。読後爽やかな気持ちになれるお話が多かったです。2018/04/04
tokotoko
38
12話の短編集です。この本に登場するのは、「カッコ悪い人達」。そして「カッコ悪い場面」だらけです。けれど、それがとっても現実的で!だんだんね、ふと知り合って親しくなった人の話、のんびり聞いてる!みたいな気がしてきます。肩の荷をちょっぴり軽くする、お手伝いをしてるような気がしてきます。だから話が終わる度に、「今は、元気でやってるかな?やってると・・・いいなぁー!」みたいな気持ちになります。なみだをながすというよりもねっ!2015/02/15
ミーコ
34
「隣のサイトウくん」が1番心を揺さぶられました。サイトウ君 とっても辛い思いをして寂しいのに・・・ だからこそ人に感情をぶつけたりせず、優しくなれるんですね。ホロリと来ました。立派な弁護士になれます様に・・・ 「ガメラの向こう」は蟠りが出来てしまった父と息子のお話。親の心 子知らず とは、この事だなぁ とー。両親の離婚の真相が分かり ようやく本当の親子になれる、口数の少ないお父さんの気持ちが分かってホッとしました。心が暖まるお話が良かったです。2015/03/09
たっつん
2
親子ものが多かった。そんなに心に残るものはなかったけれど、すき間時間に軽く読むには最適かも。2015/08/12
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