内容説明
東京湾の埠頭で右腕のない死体が見つかった。被害者は六本木のクラブで働く男だった。新人刑事の中塚は目撃情報に違和感を感じる。死んだ男が目撃された時間と場所をたどると、歩くにしては速すぎ、車を利用したと考えるには遅すぎるのだ。やがて管内で不審な爆破事件が相次ぐ。中塚はやがて事件にネット上のゲーム『RUN60』が関係していることを突き止める。ゲームプレーヤーは制限時間60分の中で命をかけたミッションをクリアしなければ爆殺される仕掛けだったのだ。
著者等紹介
正岡謙一郎[マサオカケンイチロウ]
脚本家・小説家。1971年生まれ。日本大学芸術学部在学中にテレビ・ラジオの放送作家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hit4papa
45
謎の連続爆殺事件を追う刑事の姿を描いた作品です。タイムリミットサスペンスで、なかなかの緊張感ではあります。しかしながら、熱烈若手刑事にキレもの上司といったステレオタイプの登場人物、予想通りのどんでん返しを狙ったクライマックス、そしてなんとも解せない真犯人の動機(これが一番イケてない)と、読了時の満足感は少なめです。マンガのようにスラスラと読めるので、深く考えないのが良いでしょうか。もらい本なのですが、どんな本でも途中で止められないのが困りもの、という自分の読書スタイルを再確認してしまいました。2021/06/25
hiroy
4
走り繋がり。こういったデスゲーム?(と帯にはあるが用法が違うような…)にありがちなグダグダで一本道な展開でなく、意外と言っては失礼だが正直期待以上。警察エリートチーム対スーパーハッカー+愉快犯。ありえないほど見張られている現代の防犯カメラ事情に絡め、結構硬派な文章で事件が進む。若者会話が頻出する場面は軟弱文だけど仕方ない。黒頁の心情も好。途中、巻き込まれたダンサーが主人公かと思ったが違ったぜ。ベタだがコイツが主人公の方が良かったんでは、と思わせるほど唐突な犯人Xの登場と驚くべき動機。続編が出たら読むかも。2012/06/29
ユカル
2
こういう話は好きじゃないんだけど、友だちが貸してくれたので。。 なんだか中2臭い感じかな。 中塚くんが気に入ったので読めたけど、途中まで気味悪いし、突如終わってしまって、いまいちよくわからなかったです2012/07/06
きよちゃん
1
中盤までは絶望感の連続、終盤は少し展開が唐突な感もあったが、最終盤のまとめ方には何とも言えない味があった。少し先が読みやすいのも、魅力的。読了スピードの遅い俺が一日で終えられたというのは、やはり引き込まれるだけの中身があったからだろう。2012/06/13