内容説明
恋人を連れ戻すため、鹿児島から上京したなつめ。実家のケーキ屋を二人で継ぎ、そこそこ幸せに暮らしていくことが信じて疑わない未来だったのだ。しかし、勤め先の洋菓子店コアンドルにはその姿はなかった。恋人が見つかるまでとコアンドルで働き始めたなつめは、オーナー・シェフの依子とその夫・ジュリアン、パティシェール・マリコ、そして、伝説の元天才パティシェ・十村を中心に店で出会う人々との出会いを通して、挫折を経験しながらも自分の人生を見つけていく…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜長月🌙新潮部
49
なつめちゃんの実家は鹿児島のケーキ屋。ショートケーキ、チョコレートケーキ、チーズケーキ、モンブランがラインナップ。東京に出てみるとラクテノワール、タルトリュヴァーブフレーズ、ムースアラピスダシュ……。半人前どころか1/10人前だったパティシェールとしての修行が始まります。ひとクセもふたクセもあるものは人たちに囲まれて自分の居場所を見つけていくなつめちゃんを応援しました。2017/12/23
屋敷
25
観ていませんが映画の小説化版だったのですね。とても主人公のなつめちゃんが元気爆発な性格でなかなか行き当たりばったりなストーリーでした。でも少しインパクトに欠けたかな個人的にもうちょっとワクワクが欲しかったです。タイトル通り洋菓子が満載でもうお腹いっぱいです。将来なつめちゃんは良いパティシエールになれると思うな。2014/10/28
ネコタ
21
映画の脚本をもとに小説にしたもの。映画に多少加えられてる。でも鮮やかで美味しそうなケーキは映像作品じゃないと無理だな。あとなつめの九州なまりとか。すぐに読める本。装丁がよい。2016/03/27
いずむ
19
体育会系、甘~いおハナシ☆装丁を見た瞬間に、手に取らずにはいられませんでした。頑張る気持ちと、食欲が湧いてくる。カシスフロマージュ、どんな味がするんだろう。喫茶店でコーヒーを飲みながら、イイお茶うけになりました。一つひとつ丁寧にこだわり抜いて、食べるモノを否応なく幸せにするケーキ。そんなケーキももちろんいいけど。ボクはなつめのケーキがいいな。大きな幸せがドカンと来るより、ゆるくて、身近で、小さな幸せ。日常に寄り添う幸せ。そんな幸せの方が、少し嬉しい。世界の幸せの一割は生クリームで出来ている。そう信じてる。2012/02/13
アメフトファン
18
映画の原作を小説化したんですね。映画そのものを知らないので楽しんで読めました。主人公が前向きになっていく過程が新鮮で、初心を思い出させてくれます。映画も是非一度見てみたいです。2013/09/06