内容説明
ガンで母を亡くしたなぎさは、母と同じ病院へ入院することになる。自分の命があと3ヶ月と知ったなぎさはひとり、生まれ育った海辺の故郷に旅に出る。そこには幼なじみで初恋の人、聡が暮らしていた。病気のことも、恋心も告げられぬまま、なぎさに残された時間は刻一刻と過ぎていく…。
著者等紹介
渡辺千穂[ワタナベチホ]
1972年生まれ。東京都出身。脚本家。ドラマ「天体観測」(CX)でデビュー。BS‐iのドラマシリーズを数多く手がける
田中夏代[タナカカヨ]
1968年生まれ。東京都出身。出版社、編集制作会社勤務を経てフリーのライターに。雑誌などで活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
亜希
19
映画のノベライズ。よく言えばサラッと読めて、悪く言えば何も残らない。やっぱりノベライズは好きじゃないかも。10代の恋の話を読んでも、正直もう何も感じられないなー。話の内容はとにかく、3ヶ月後のお父さんのことを思うと、それだけはただただ辛くて切ない。この小説には不要と思いますが、お父さんの後日談がついていたら泣いていたかもしれません。2015/08/12
Nao*
9
結ばれるだけが恋ではなくて、報われないことも、時には裏切られることもあったりして、誰かを好きになる事は本当はかっこわるくて情けない事なのかもしれない。それでも想わずにはいられない。命の期限を知った時、会いたい人って誰だろう。その人の心の中に、どんな形でも残っていたいって願える相手が、私にいるかな?最後の夏、初恋の人にもう一度恋をする。切なくて少し寂しい終わりだけど、不思議と清々しい気分。ただ、お父さんのことを思うとやっぱり辛い。2014/10/09
ねなにょ
9
さっと読みきれる甘酸っぱい初恋物語かとタイトルだけで借りたら、母の病死直後、同じ病で余命三ヶ月の高校生の女の子が主人公。人妻にのめり込んでいる純情青年に恋していた女の子の数日間のお話。でも、それほどドロドロしていなくて、悲しいけれど、悲劇的過ぎず、読後感は悪くはなかった。2013/10/07
しょー
4
会いたい人に会いに行く~その人を目の前にして、ドキドキしたり、じたばたしたり、切なくなったり・・・恋する気持ちがよみがえった。ひとつ恋の思い出増えたみたい。3ヵ月後のお父さんを思うと胸が苦しくなるから、ほわんと終わっているけど、これでよかったのかもしれない。2011/03/03
AYA
3
思春期の恋って 気持ちが真っ直ぐでこんな風にキラキラしてた。時が流れ、大人になると わかっていても どうしようもないこと。人の気持ちに絶対なんてないこと。 ありのままの気持ちを伝える難しさを知る。 もし なぎさだったら 現状を素直に受け入れ 喜んで水平線の向こうにいる大切な人に会いにいくだろう。帰る場所がある幸せ 恋する幸せを強く感じた。2013/05/16