内容説明
記憶の癖に関して分析者が注意すべき点は?機械学習のバイアスの種類は?記憶由来のバイアスの軽減戦略とは?ナラティブ・バイアスへの対抗策は?科学的な因果関係の4つの認定基準とは?データ分析と真摯に向き合いたい。そんな方のための一冊です。
目次
第1章 分析者にとっての認知バイアス―複雑な世界と繋がり続けるための認知の癖を知る
第2章 統計的バイアスの基礎―認知の癖に起因する統計的バイアスへの対処法
第3章 機械学習とバイアス―私たちの外側にある推論マシーンとの向き合い方
第4章 記憶由来のバイアスの罠―風呂場で死ぬより、コロナで死ぬことを恐れる理由
第5章 認識由来のバイアスの罠―認識時に重視される「正確さ」以外の基準を知る
第6章 判断由来のバイアスの罠―物事を「自分と切り離して」分析し判断する難しさ
第7章 因果関係の錯覚への対応―科学的な因果関係の4つの認定基準を知る
第8章 ケーススタディ―分析の流れの中でバイアスへの対処法を学ぶ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶう
13
どんなに気をつけていてもバイアスというものは無意識のうちに入り込み、偏った判断がなされてしまうという厄介なモノ。本書では最も根源的なバイアスといえる「認知バイアス」を軸に解説がなされており、そのメカニズム、そして、その対処方などを学ぶことができる。特に本書はデータ分析者向けに書かれているということなので、データを扱う業務をしているような人は一度読んでみるといいと思う。データを見てビジネスを進めていくのが当たり前となった昨今、バイアスか原因で偏った判断をしてしまうことはできる限り避けたいところ。2023/11/09
サタイン
2
バイアスというのは必ず発生するというのは当たり前。当たり前だからこそそれを認識してバイアスを入れないようにしないとバイアスの入った不完全なデータを正しいと誰もが信じてしまう。難しいけど、とにかくバイアスが存在するっていう事実を認識して自分自身がバイアスがかかっていると自覚をする必要があるんだろうな2025/04/20
MrO
2
これは、人間にとっては認識の枠組みみたいなもので、逃れられないことを肝に銘じておく必要があることがわかった。2024/03/21
ゼロ投資大学
1
認知バイアスは「私たちを『理想的な思考』から遠ざける『無意識の心の働き』」のことを指す。データ分析のプロセスで、人間はさまざまな認知の偏りを生み出す。分析者の分析手順での判断に、認知バイアスが潜り込んでくる。分析者が認知バイアスを学ぶ意義は、分析工程の中で下される一つ一つの判断から偏り(バイアス)を除去することにあるのです。2024/08/12
亀
0
物を考える上で重要な項目を認識させられた。様々の自分の考えがバイアスのかたまりに思えてきた。嫌な結論は、バイアスのためかと良い方に考えるバイアスをかけてしまう。判断や結論出すときには、この本思いだそう。2024/11/07