出版社内容情報
「美しさ」はどのように生まれるのか。
生成AI が変える、美と創造の条件。
生成AIの登場によって、アート、デザイン、視覚文化をめぐる前提は大きく揺らぎはじめている。AIは美的な判断や表現をどのように学習し、予測し、生成するのか。創造性は人間固有のものなのか。私たちは何を「美しい」と感じ、その判断はどのように変化するのか。
本書は、美学、芸術哲学、芸術心理学、メディア論、デジタル文化研究、コンピュータ科学、そしてデジタルメディア実践の知見を横断しながら、生成AIが人間の感性と創作にもたらすインパクトを考察する。
レフ・マノヴィッチとエマニュエーレ・アリエッリが2019年から2024年にかけて積み重ねてきた共同思考をもとに、変容する視覚文化の現在地を読み解く一冊。
●推薦コメント
無限の生成物に、真実も、選択も、独自性も、すべてが飲み込まれかけている--生成世(Generatocene)の到来。その中で、ヒトであることの最後の誇りを、みなが「創造性」に託そうとする流れをずらしていくこと。人類にとっての「つくること」の意味をリメイクするために。
--難波優輝(美学者)
【目次】
●第1章 AIでもつくれる
エマニュエーレ・アリエッリ|2021年12月15日公開
シンプルな地図――AIと美学の関係
説明の仕方――人が美について語る言葉
計算と心理学
●第2章 AI時代の「アーティスト」
レフ・マノヴィッチ|2022年1月18日公開
芸術AIのチューリングテスト
ソフトウェア時代の創造性
AIが競うべき相手
「プロフェッショナル」の定義
芸術AIのラブレステスト
未来の芸術?
●第3章 テクノアニミズムとピュグマリオン効果
エマニュエーレ・アリエッリ|2022年3月28日公開
芸術AIは、汎用(人工)知能であるべきか
人は「美的な」機械に何を期待するのか
人間の能力を映す批判的な鏡としてのAI
人間以外にも魂は宿るか
人間中心的視点と、あたかも魂があるかのような扱い
追伸
●第4章 AIと創造性の迷信
レフ・マノヴィッチ|2022年5月18日公開
「芸術」の発明――ロマン主義時代
創造性の体現としてのアート
コンセプトとしてのアート、社会的手段としてのアート
視覚的スタイルとしてのアート
リアリズムとしてのアート
創造性とグローバル経済
AIと創造性とを切り離す
●第5章 表現から予測へ――AI画像の理論
レフ・マノヴィッチ|2023年4月20日公開
用語について
文化的認識としての「AI」
「メイク・イット・ニュー」――AIとモダニズム
生成メディアとデータベースアート
表現から予測へ
メディアの「翻訳」
ステレオタイプと個性
主題とスタイル
●第6章 人間の認識と人工のまなざし
エマニュエーレ・アリエッリ|2024年1月15日公開
無垢なる瞳
期待に基づく認識――目の「歴史的条件付け」
人間の不完全さに合わせる
おかしな認識と「データの無意識」
人工プラトン主義と、反事実的想像力
奇妙な手――ちょっとした余談
デジャヴと「感覚体制」のシフト
●第7章 AIアートとメディアの進化
レフ・マノヴィッチ|2024年3月27日公開
分割と再統合
ビジュアルAIとメディアの蓄積
圧縮と生成、リアリズム
断片の美学
若きアーティストへ
●第8章 ツールから作者へ
エマニュエーレ・アリエッリ|2024年9月24日公開
美的能力の拡張
ツールからエージェントへ
偶然の女神――無作為の(知覚された)自律性
人工の作者と、作者の意図
「努力」はどこへ向かうのか
●第9章 人間に「よる」か、人間の「ために」か――美的整合性の諸問題
エマニュエーレ・



