出版社内容情報
貴重な当時の写真をカラーとモノクロで追加
地球上でいちばん寒い氷の大地 “南極大陸”
鎖につながれたまま、凍てつく白銀の世界に残された犬たちの運命は―
世界中が注目した!“日本の犬ゾリ隊”
カラフト犬タロとジロ奇跡の実話
1957年の第一次南極観測隊とともに上陸した犬ゾリ隊。
越冬隊11人とともに南極での活躍を終え、日本に帰ることが決まった矢先、猛烈なブリザードが襲った……
「みんな、元気でな。ほんとに、ほんとに、一年間、ありがとう。新しい越冬隊の人たちを、しっかり助けてやってくれよ」
立ちあがった菊池隊員は、小さく手をふると、基地の建てものにむかってかけだしました。
なんにも知らない犬たちは、つぎの日も、またつぎの日も、菊池隊員に頭をなでてもらえるものと思っていました。
犬たちは、ブリザードが吹きあれる氷の大地で、足のうらから血をしたたらせながら、ソリを引いて、いっしょうけんめいに働きました。
きびしい自然のなかで、人間と犬は、ひとつになって、心をかよわせたのです。そして、犬たちの助けがなければ、この南極観測の仕事は、なしえなかったといっていいでしょう。
この作品は2020年12月当社より刊行された
『南極犬物語 新装版』を改訂の上、上製本にしたものです。
内容説明
世界中が注目した!“日本の犬ゾリ隊”、カラフト犬タロとジロ奇跡の実話。1957年の第一次南極観測隊とともに上陸した犬ゾリ隊。越冬隊11人とともに南極での活躍を終え、日本に帰ることが決まった矢先、猛烈なブリザードが襲った…。
目次
三匹の子犬
一万四千キロの旅
氷山が見えてきた
十九頭の勇者たち
死ぬな、ベック
まっ赤な足あと
SOS!こちら宗谷
さよならの名札
ゆるしてくれ、犬たちよ
二つの黒い点
助けあった兄弟
著者等紹介
綾野まさる[アヤノマサル]
1944年、富山県生まれ。67年、日本コロムビア入社。5年間のサラリーマン生活後、フリーのライターに。特にいのちの尊厳に焦点をあてたノンフィクション分野で執筆。94年、第2回盲導犬サーブ記念文学賞受賞。日本児童文学者協会会員
くまおり純[クマオリジュン]
1988年京都出身。装画を中心にイラストレーターとして活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。