露日衝突1904―その原因と問題

個数:
電子版価格
¥2,200
  • 電子版あり
  • ポイントキャンペーン

露日衝突1904―その原因と問題

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年10月29日 23時53分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ A5判/ページ数 264p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784802216678
  • NDC分類 210.67
  • Cコード C0020

出版社内容情報

●『露日衝突1904』:120年の時を超え、今こそ読み解かれる「リアルタイム」の国際政治
1904年、日露開戦直後。アメリカで「キリスト教国ロシア」を支持する世論が優勢な中、30歳の日本人学者・朝河貫一博士(ダートマス大学講師)が著したのが、本書の原著『The Russo-Japanese Conflict:Its Causes and Issues』です。朝河博士は米国各地で講演し、この著作を通してアメリカの世論を日本支持へと転換させました。

●なぜ今、この本を読むべきなのか?
本書が書かれたのは120年前ですが、ロシアが領土拡大を試みる構図は、現代の国際情勢と驚くほど重なります。日露戦争が「遠い昔の出来事」ではないことを、本書は私たちに教えてくれるでしょう。
なぜ日露は衝突したのか? その原因と、現代にも通じる国際政治の「議論すべき問題」を、超一流の学者がリアルタイムで分析した本書は、平和維持の現実を学ぶ上で、今を生きる私たちに貴重な視座を与えてくれます。

●本書が解き明かす「日露衝突」の深層
本書は、日露の対立を単なる領土争いにとどめず、経済構造、国際道徳、そして文明間の衝突として深く掘り下げています。
経済的な衝突:工業化を進める日本と、陸上拡大を続けるロシアの利害が、東アジア市場の開放をめぐっていかに衝突したか。
政治的な駆け引き:遼東半島の返還から、門戸開放通牒、そして京義線鉄道問題に至るまで、日露両国と列強各国の外交戦略と情報戦。
韓国をめぐる外交闘争:日本の「優越な利益」とロシアの「戦略的関心」が絡み合い、馬山浦事件や龍岩浦事件といった現場で何が起こったのか。
同盟の真意:日英同盟が「公正開放の原則」を掲げた画期的な同盟であったこと、そしてそれに対抗する露仏宣言が持つ真の意味を読み解きます。

●日本の「正義」と「使命」
朝河博士は、日本が「自国の独立さえも守れない」という現実に目覚め、国際社会における「最も公正で最も信頼できる原則」に基づき行動しようとする熱意を強調しています。この著作は、単なる歴史の解説にとどまらず、日本の国際的な役割と、直面する試練に対する深い考察を示唆しています。

●現代の読者への問い
なぜ宣戦布告の前に武力衝突は始まったのか? そして、なぜ「古い文明と新しい文明は、どちらが勝つのだろうか?」という問いを投げかけたのか?
この詳細な分析と考察は、現代の国際問題に対する理解を深め、私たちが「平和維持の現実」を学ぶための必読書となるでしょう。
本書は、現代の国際情勢を読み解くための、120年前からのメッセージです。


【目次】

序章
経済的な問題:(1)日本側;農業段階から工業段階への移行/日本と韓国、満州の間の利益共同体/(2)ロシア側;比較/政治的な問題/要約/結論
付記 シベリア鉄道について

第1章 遼東半島の返還
沿海州とサハリン/1895年の[三国]干渉/その歴史的重要性/その日本への影響

第2章「カシニー協約」と鉄道協定
露仏借款と露清銀行/同盟協定/「カシニー協約」/1896年9月8日の鉄道協定と12月23日の法令

第3章 膠州
膠州強奪と1898年3月6日の協定/イギリスの行為

第4章 旅順港と大連湾
旅順港のロシア艦隊/英国の大連湾開放のための要求/旅順港と大連湾、英国政府とロシア政府/威海衛/1898年3月27日の協約と補足協定/租借地の統治とダルニー

第5章 ヘイ国務長官の通牒
通牒、1899年9月/列強の返答

第6章 満州占領
北清の義和団の乱に対するロシアの態度/満州遠征

第7章 北清と満州
満州に関するロシア外交の特徴/北清と満州との区別/1900年8月25日の通牒

第8章 英独協定
北部鉄道事件/1900年10月16日の英独協定/列強の見解/ドイツの見解

第9章 暫定協定:アレクセーエフ-増祺協定
北京での講和交渉とロシアの満州政策/アレクセーエフ-増祺協定、1900年11月/列強の抗議/ラムズドルフ伯爵の説明

第10章「出発点」-ラムズドルフ-楊儒協約
ラムズドルフ-楊儒協約/清国の訴えと列強の抗議/ロシアが列強連合から離脱/1901年3月の修正/英国と日本の抗議、そしてロシアの要求撤回

第11章 さらなる要求
8月のレッサールの要求/10月の要求/抗議と返答、遅延

第12章 日英同盟と露仏宣言
同盟締結前の日英間の共感の高まり/締結に向けた外交の歩み/1902年1月30日の協約/3月16日の露仏宣言

第13章 撤兵の協定[満州還付条約]
1902年4月8日の露清協定/文書の分析

第14章 撤兵
1902年10月8日、最初の撤退/撤退の名目上の性格/牛荘返還問題

第15章 7ヶ条の要求
第2次撤兵/1903年4月5日、新たなロシアの要求/要求に対する3列強の反対/ラムズドルフ伯爵の否認/カシニー伯爵の声明/北京での駆け引き

第16章 韓国をめぐる外交闘争 I
ソウルでの日本の失敗とロシアの成功/王妃暗殺/国王の逃走/6月6日、山県-ロバノフ議定書と1896年5月14日、小村-ヴェーバー覚書/ロシアの影響力の後退/1898年4月25日、西-ローゼン議定書

第17章 韓国をめぐる外交闘争 II
パヴロフと林権助/馬山浦事件/失敗した融資/ソウルのロシア人と親露派韓国人/紙幣の混乱/カイザーリングの捕鯨権

内容説明

1904年、日露戦争のさなか。アメリカで“キリスト教国ロシア”を支持する世論が優勢な中、30歳の日本人学者・朝河貫一博士(当時、ダートマス大学講師)が著したのが、本書の原著『The Russo‐Japanese Conflict:Its Causes and Issues』である。朝河博士は米国各地で講演し、この著作を通してアメリカの世論を日本支持へと転換させた。本書が書かれたのは120年前だが、ロシアが領土拡大を試みる構図は、現代の国際情勢と重なる。日露戦争が「遠い昔の出来事」ではないことを、私たちに教えてくれる。

目次

序章 衝突に関するいくつかの問題(経済的な問題)
第1章 遼東半島の返還
第2章 「カシニー協約」と鉄道協定
第3章 膠州
第4章 旅順港と大連湾
第5章 ヘイ国務長官の[門戸開放]通牒
第6章 満州占領
第7章 北清と満州
第8章 英独協定
第9章 暫定協定:アレクセーエフ‐増祺協定
第10章 「出発点」―ラムズドルフ‐楊儒協約
第11章 さらなる要求
第12章 日英同盟と露仏宣言
第13章 撤兵の協定[満州還付条約]
第14章 撤兵
第15章 7ヶ条の要求
第16章 韓国をめぐる外交闘争1
第17章 韓国をめぐる外交闘争2
第18章 日露交渉1
第19章 日露交渉2
第19章の補足事項
第20章 清国の中立状態と韓国の完全性

著者等紹介

朝河貫一[アサカワカンイチ]
1873生まれ、1948年没。日欧の封建制の比較を通して、日本史を世界史の中に位置づけた世界的歴史学者。自由主義・民主主義を至上のものとして、平和実現のために論陣を張った。福島県尋常中学校(安積高校)・東京専門学校(早稲田大学)を首席卒業。ダートマス大学・イェール大学大学院歴史学科で学ぶ。イェール大学で博士号を取得、同大学歴史学教授。30歳のとき『THE RUSSO‐JAPANESE CONFLICT ITS CAUSES AND ISSUES』を英米両国で出版、全米で講演を行う。35歳、『日本の禍機』(実業之日本社)を出版、覇権主義の日本に対し警鐘を鳴らす。45歳、薩摩郡入来村に滞在、入来院氏の古文書を研究。55歳、『入来文書』をイェール大学から出版。日独伊三国同盟の敗北を予測し、日米開戦の直前、昭和天皇へのアメリカ大統領親書案を書くも、天皇に届いたのは真珠湾攻撃の後であった。旧二本松藩士・朝河正澄の長男として生まれ、伊達郡立子山村で育つ。江戸後期の儒学者・安積艮斎とは姻戚である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

最近チェックした商品