出版社内容情報
高速戦艦、巡洋艦、駆逐艦、水雷艇、魚雷艇といった快速の水上艦艇が、夜間、洋上において敵艦隊を攻撃した戦例は、日本海軍の日露戦争・旅順口襲撃を嚆矢とする。
その後、この「小よく大を制す」戦法は、日本・イギリス・アメリカ・ドイツ・イタリアの各国海軍で磨きが掛けられ、魚雷、速射砲、探照灯、通信機器といった装備が開発・改良されるとともに、戦術、ドクトリンが洗練されていった。
各国は多くの失敗や敗北を乗り越えて、その高みに達し、第一次大戦の英仏海峡、第二次大戦の地中海、太平洋戦争のソロモン諸島などにて激闘を繰り広げる。
本書では「夜戦」を軸に、20世紀前半の諸戦争における水上戦闘の起源と発展を紐解いていく。
アメリカの海軍史研究家、ヴィンセント・P・オハラ、トレント・ホーン著・編纂『Fighting in the Dark』の邦訳版。翻訳・訳注は『世界は日本海軍の軍艦をどう見たか』の本吉隆氏による。
内容説明
駆逐艦、水雷艇といった快速の水上艦艇が、夜間、洋上において敵艦隊を攻撃した戦例は、日露戦争の劈頭、日本海軍がロシア旅順艦隊を襲撃した旅順港攻撃を嚆矢とする。夜の暗闇を利用して「小よく大を制す」戦法は、その後、日本・イギリス・アメリカ・ドイツ・イタリアの各国海軍で磨きが掛けられ、魚雷、探照灯、無線機、レーダーといった装備が開発・改良されるとともに、戦術、ドクトリンが洗練されていった。各国は多くの失敗や敗北を乗り越えて新しい技術や戦技を身に付け、第一次大戦の英仏海峡、第二次大戦の地中海、太平洋戦争のソロモン諸島等にて激戦を繰り広げる。本書では「夜戦」を軸に、20世紀前半の戦争における水上戦闘の起源と発展を紐解いていく。アメリカの海軍史研究家、ヴィンセント・P・オハラ、トレント・ホーン著・編纂『Fighting in the Dark』の邦訳版。
目次
序章
第1章 暗闇の中でまごつきながら―日露戦争/1904年~1905年
第2章 挫折した戦術構想 ドイツ海軍と夜間戦闘―ドイツ海軍/1914年~1916年
第3章 英海軍における夜戦戦術と海上戦闘の発展―英海軍/1916年~1939年
第4章 強いられた戦いの中で―イタリア海軍/1940年~1943年
第5章 どうすればそんなにうまくいくんだ?―日本海軍/1922年~1942年
第6章 究極の勝利者―米海軍/1942年~1944年
第7章 「顎」水域の制圧―駆逐艦による夜間戦闘とイル=ド・バ沖海戦―英加独海軍/1943年10月~1944年6月
著者等紹介
オハラ,ヴィンセント・P.[オハラ,ヴィンセントP.] [O’hara,Vincent P.]
過去16冊の本に関与した経験を持つ、カリフォルニア州チュラビスタ在住の海軍史研究者にして作家、共同執筆者および編集者。各種の雑誌や機関誌でも執筆を行っており、その中で2015年度にNaval Institute Press(出版社)における年間最優秀の執筆者として名が挙げられている
ホーン,トレント[ホーン,トレント] [Horne,Trent]
授賞記録を持つ海軍史研究者であり、複合科学を組織設計に応用する第一人者としても知られる。執筆した論文により、米海軍大学の「エドワード・S・ミラー」賞(Edward S.Miller Prize)や、米海軍歴史遺産司令部の「アーネスト・M・エラー」賞(Ernest M.Eller)、海軍作戦部長賞の海軍歴史小論大会で第2位となる等、様々な受賞の記録を得ている。また、Naval Institute Pressにおいては、2018年度の年間最優秀の執筆者にも挙げられている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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MUNEKAZ
nizi