出版社内容情報
未須本有生[ミスモトユウキ]
著・文・その他
内容説明
音速飛行が可能な機体形状、優れた機動力、機上酸素発生装置の搭載、ヘッドアップ・ディスプレイを主計器とするなど、性能と装備は十分以上。そして戦闘機がレーダーを装備する機首には、謎の空きスペースが…。200機以上が生産されたMT‐4が開発途中で武装を放棄したのはなぜか?国産ジェット練習機に新たなパラレル・ストーリーが展開する。『推定脅威』(松本清張賞受賞作)『リヴィジョンA』『ファースト・エンジン』と同じ世界観で描かれる、未須本有生の航空小説。
著者等紹介
未須本有生[ミスモトユウキ]
1963年、長崎県生まれ。東京大学工学部航空学科を卒業後、大手メーカーに勤務。F‐2戦闘機設計チーム(FSET)のメンバーとして開発に参加。1997年よりフリーのデザイナー。2014年『推定脅威』で第21回松本清張賞を受賞し小説家デビュー。設計サイドの視点で描かれる物語は、特に航空・防衛関係者から「リアルすぎる」「見てきたかのよう」との評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
to boy
16
メーカーの技術者で戦闘機F2の開発にもかかわった著者による日本の航空機開発の問題点を表した一冊。防衛省の技術開発本部が民間メーカーに頼り切っていて何とも情けない事。こんな低落で国防は大丈夫なのかと心配になってきた。最新式の戦闘機を購入するのも良いが、性能だけでなく数量も大切なんだと言う考えには賛成。そして防衛省OBの恫喝に屈する現役の本部長も情けない。ストーリーはちょっと非現実的だが、日本における航空機開発の一端を垣間見せてもらった気がする。2023/11/08
キョウ
5
国防について、組織について考えさせられる内容でした。 私には想像でしかないですが、仕事の出来る方々の組織はなんと気持ちの良いものだろうと思いました。 会社、部署が違っても一つの事に共に向かって行く感じは理想的でした。 あとは、世の中こんなものなのかな?とも思いました。2023/01/09
jolly
2
戦闘機好きのためのお仕事小説。亡霊のくだりだけはいただけない…2023/02/19
ぬる燗
2
未須本有生は初読。 航空機の製造についても記載が凄く詳しくアマチュアの域を超えていてリアル、と思ったらその道の元技術者。自衛隊,、航空機メーカーの技術者たちの誇りをかけた取り組みと邪魔する老害。そして、古臭い職場で壁を破る女性技術者達。 実に面白い。他の航空機小説も読まねば。2023/02/12
無添
2
ブルーインパルスの使用機としても知られるジェット練習機T-4。これを「MT-4」という名で取り上げ、その武装化改修をめぐって防衛省と航空機メーカーの人々が繰り広げる。2023/01/13
-
- 洋書
- LUXE