感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えすてい
7
東京市電は人口数・利用客数に対しては他都市よりもずっと経営難だったという。それは東京市による買収及び関東大震災復興のための起債が重くのしかかっていたためだという。最初から市営で豪華な車両を走らせていた大阪との大きな違いである。そして高度成長期の荒川線以外の廃止の最大の要因も他都市と同じで自治省による地方公営企業の財政再建によるものである。美濃部知事時代のものであり美濃部都政は賛否が色々分かれているようだが、自治省の圧力は相当強かったのだろう。都電は軌間が独自過ぎるので車両の他都市譲渡はごく少数に終わった。2022/06/03
えすてい
6
今日 #6月10日 は、 #路面電車の日 。荒川線以外の都電全廃を1972年11月と本書では定義し戦後の都民(23区内)の足として活躍した都電を回顧するとともに、廃止日とはどの日を指すのか一般的な認識と法律上の違い(一般的には最終運行日だが法律上は翌日の運行をしなくなった日)や何故都電は荒川線以外全線廃止されたのか世間一般のおぼろげな認識と当時の都市交通や都営の置かれていた実情の乖離にも触れられている。都電とともにトロリーバスのページもあり、何故都営トロリーバスには補助エンジン付き車両があったのかもある。2021/06/10
Go Extreme
2
東京に都電が走っていた風景 帝都東京の昔ともっと昔 銀座周辺、日本橋、万世橋、上野広小路周辺、新宿周辺 東京の路面電車120年概史 民営時代 市営の時代 敗戦から戦後の黄金期まで 凋落、そしてただひとつが残るまで ひとりぼっちで49年 もうひとつの都電 東京にトロバスがいたころ 東京都電 車両ガイダンス 戦前の車両 戦後の車両 荒川線近代化後の車両 都電系統案内2021/07/23
kaz
1
都電もさることながら、背景も楽しい。図書館の内容紹介は『東京の市街に電車が走り始めてから、まもなく120年。東京の路面電車の歴史や懐かしの車両、昭和30年代前半の系統などを、写真とともに紹介する。活躍の短かった日本の都市トロリーバスも取り上げる』。 2021/12/16