目次
第1章 悲運の白(ノースアメリカンXB‐70ヴァルキリー;BAC TSR2;アヴロ・カナダCF‐105アロウ)
第2章 アメリカの野心(コンヴェアNX‐2原子力爆撃機;グラマンXF10Fジャギュア;リパブリックXF‐103サンダーウォリア ほか)
第3章 奇想の挑戦(スホーイT‐4;バルティーニVVA‐14;マイルズM.52 ほか)
著者等紹介
浜田一穂[ハマダカズホ]
1950年東京生まれ。中央大学文学部哲学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
to boy
20
雑誌に連載されていたころから時々立ち読みしていましたが、本になったので購入。やはりXB-70バリキリーは美しい機体と悲劇性で群を抜いています。カナダのアロウ、ソ連のスホーイなど核戦争が現実味を帯びていた時代を感じさせます。未完となった理由はそれぞれですが失敗作という訳ではなく、次の世代への礎となった航空機です。著者の詳しい調査には感謝します。2016/06/05
とろとろ
16
原子力飛行機が載っているというので。本当にあった話。しかも実際に原子炉を乗せ、空中で臨界に達している。さすがにそれをエンジンと直接繋げるまでにはいかなかったようだが。もし、実際に原子力で飛んだとしたら、排気は放射能まみれ、乗務員は一生の被曝量を飛行一回ではるかに越え……。もし、今、こんなことを計画しようものなら、再稼働どころではない。とんでもない話だった。2015/07/12
nizi
5
最初がヴァルキリーでメジャーな機体来たなと思ったら、どんどんマニアックになっていく。解説は真摯であり、「世界の駄っ作機」とはある意味対になる内容。2025/02/09
mosu107
4
計画のみに終わった飛行機は多数あるが、その原因が技術、社会、業界、戦略のどこにあるかを明確にしているのが良い。また、それぞれの飛行機を通じてその時代の技術的背景も見えてくる本。2015/06/03
buchi
3
航空機の中には計画され、試作機まで作られたが結局世に出なかったモノがある。理由は様々。予算的に合わなかった、性能が出なかった、そもそも要求される性能が無茶だったとか。中でも可哀想なのは戦略が変わったから、そんな飛行機は要らなくなったというもの。そんなちょっと特殊な飛行機たちが愛おしい。現在の航空機の性能向上の裏にはこのような飛行機たちがいたということ。さらには多くのテストパイロット達の命も失われたというのも覚えておきたい。メカニカル的にもなかなか読み応えある本でした。2018/04/20
-
- 和書
- ねじねじ録 文春文庫