内容説明
「性愛作家」と呼ばれ、放蕩の限りを尽くした文豪 永井荷風が、心底愛した女性が一人居た。新橋芸者の八重次、後の新舞踊家 藤蔭静樹だ。知り合ったのは日露戦争後の明治43年夏。大逆事件が起き「交情蜜の如し」の二人の間には隠し子まで居た?
目次
第1章 「孤独死」=クモの巣の張った部屋で=
第2章 「慟哭する男」=母を母と呼べず=
第3章 「名家の放蕩息子」=エリート官僚、父との確執=
第4章 「あめりか物語」=一躍文壇の寵児に=
第5章 「文学芸者」=交情蜜の如し=
第6章 「戯作者宣言」=大逆事件で元老山県有朋の暗躍=
第7章 「女の勲章」=性愛作家に翻弄される=
第8章 「慶大・三田山上を去る」=教育者荷風の素顔=
第9章 「私娼窟玉の井」=軍靴の高鳴りに抗して=
第10章 「荷風余話」=敗戦、それ見たことか=
著者等紹介
江畑忠彦[エバタタダヒコ]
1946年生まれ。69年、早稲田大学第一法学部卒業後、共同通信社に入社。社会部での警察、検察取材を中心に、和田心臓移植事件、連続企業爆破事件、日本赤軍事件、成田空港管制塔占拠事件、グリコ・森永事件、日航ジャンボ機墜落事故、リクルート事件、昭和天皇逝去、阪神大震災など70年代から90年代にかけての事件、事故、災害を取材。大阪支社社会部長、本社社会部長、大阪支社長、編集局長、常務理事を歴任。現在はフリージャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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