内容説明
『ぼくのとうさん』『わたしのおかあちゃん』は、親のしごとをモチーフに、実際の子どもの詩に着想を得て、物語にしました。ささやかだけど、お互いを思いやる日常のひとこまを描いた二つの作品は、わらいとなみだのなかに、とうさんと、おかあちゃんへの限りないエールであふれています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
36
親の仕事について子供目線で書かれている。お父さん編、お母さん編の2つ。子供の心情が手に取るように分かるし、とても心温まるお話でした。働く職業は沢山あれど、それぞれ働いている人がこの世界をお互い支え合って作っているし、生きている。働く人々の感謝を忘れてはいけない。今の自分がいるのも親兄弟のおかげ、ありがとう。2023/05/03
ケ・セラ・セラ
20
実際に小学生が書いた詩をもとに作られた2つの物語。大好きな父さん母さんの仕事をからかわれることが恥ずかしくて、そんなふうに思う自分も許せなくて。子どもの頃クラスにお父さんがバキュームカーの仕事をしている子がいて(まだ汲み取り式のトイレがあった時代なので)、ある日誰かが臭い臭いとふざけたら、先生にこっぴどく叱られて、その時の先生の言葉「皆んなのウンチを集めてくれる人がいなかったらどうなりますか?君たちにできますか?◯◯君のお父さんはそういうお仕事をしてくれているんですよ。」今でも覚えています。2023/05/11
spatz
11
小3のぼくのとうさんはごみ収集の仕事をしている。外でばったりとうさんに会うととっても嬉しい。とうさんが大すき、じまんのとうさん。でも、ごみ収集の仕事はとても大変だし、時々臭いことがある。そんなとき、ぼくはなんだかはずかしいような、ともだちにみられたくないような、ちょっと変な気持ちにもなる。 こんなふうに揺れ動く気持ち、きっと誰でもあったことを思い出すのではないだろうか。 とうさんの仕事を馬鹿にするような口を聞いた同級生への怒り。とある出来事を経て、物語は、みんながそれぞれ色々な気づきを得る終わりを迎える。2022/06/13
遠い日
5
#NetGalleyでは半分の「とうさん」編のみの公開でしたので、紙の本で「おかあちゃん」編も読み継ぎました。2編とも子どもたちの詩から着想を得たそうです。市のゴミ清掃員のひかるのとうさん、居酒屋で夜働くおかあちゃん(女の子の名前は出てこない)。親の仕事を嗤われたり、働く姿をからかわれたりすることで、普段の親への気持ちがちょっとだけぐらつくこともある。額に汗してなりふり構わず働き、自分の責任を全うする姿から受け取るものは大きい。子どもたちの信頼と感謝がまっすぐで、眩しかった。2022/06/15
航輝
1
図書館本 児童の詩から物語になった作品 親の仕事についての子供目線の感想や思いが良くわかる2021/10/27