出版社内容情報
稀代の蒐集家・斉砂波人の曰くつき怪談を『となりの百怪見聞録』の綿貫芳子が漫画化。
3人の怪談作家がそれぞれの視点で紡ぎあげる革新的聞き書き恐怖譚!
「“にょにょさま”って誰なの?」
怪談×漫画×考察が生む、新たな恐怖。
謎の存在=にょにょさまから我が子に渡され続ける二十円。
二十は二重?
積み重なる円=縁が結ばれる先の恐怖とは――!?
怪異を考察し恐怖を炙り出す新たな恐怖夜話!
★曰くつきの怪談「因果」とは?
日本海沿いの漁師町。
幼い娘が「にょにょさまにもらった」と十円玉を二枚、握りしめて帰ってくる。
「にょにょさまって?」
「にょにょさまは◎△$♪×¥●&%#?!だよ」
娘は笑顔で答えるのだが、なぜか母の耳には肝心の部分が聞き取れない。
娘の声がそこだけ、まるでテープを逆回転しているような音になって聞こえる。
何か変だ。
Aさんは気になりつつも娘の手から十円玉を預かり、ぶたの貯金箱にひとまず入れておいた。
そんなことが一度きりでなく、それから何度も何度も続いた。
それこそ、ぶたの貯金箱がずっしりとしてくるほどに。
ある日、魚市場で娘が歓声をあげた。
「にょにょさまの赤ちゃん!」
小さな指が差す先にあったもの。
それは「ホヤ」であった……。
はたして、にょにょさまの正体とは何なのか?
二十円に込められた意味とは?
稀代の蒐集家・斉砂波人の曰くつき怪談「因果」を『となりの百怪見聞録』の綿貫芳子が漫画化!
3人の怪談作家がそれぞれの視点で怪の真相を考察する冒頭企画のほか、斉砂波人の取材した怪異を、斉砂本人と高田公太と吉田悠軌がそれぞれの解釈で紡いだ深怖い恐怖譚三十篇を収録。
聞き書き怪談の本質に迫る革新的恐怖体験がここにある!
★斉砂波人より読者の皆さんへ
本書は僕が聞き集めた怪談を僕、吉田悠軌氏、高田公太氏、そして漫画として綿貫芳子氏の四人で形作ったものです。
僕が体験者・関係者から聞いた話を彼らに話し、三人はそれぞれの視点でそれを漫画や怪談の形に紡いでくれました。
本書の意義とは、怪談とは伝聞で伝わるものであることに由来しています。
人から聞いた怪しい話をまた次の人へと語る、書く、描く。
その途中で口を動かす者、手を動かす者がそれぞれの琴線に触れた部分を強調し、そうでない部分が削られ、新たな形を成していく。
その瞬間こそが〝怪談が生まれる瞬間〟なのです。
皆様も本書を読んで、是非語りたくなった怪談を探し、そっと誰かに話してみましょう。
きっと、そこには怪談の大いなる愉しみが待っています。
【目次】
内容説明
日本海沿いの漁師町。幼い娘が「にょにょさまにもらった」と十円玉を二枚、握りしめて帰ってくる。「にょにょさまって?」母は娘に問うが、娘の口から出る音は意味のある言葉に聞こえない。ある日、魚市場で娘が歓声をあげた。「にょにょさまの赤ちゃん!」小さな手が指さす先にあった物は…。稀代の蒐集家・斉砂波人の取材した怪異を、斉砂本人と漫画家の綿貫芳子、怪談作家の高田公太と吉田悠軌がそれぞれの解釈で紡ぎ、その因果を考察する深怖い恐怖譚三十篇を収録。聞き書き怪談の本質に迫る革新的読書体験がここにある!
著者等紹介
斉砂波人[イミズナナミト]
怪談蒐集家、ホラー・怪談作家。学校の怪談ブームで怪談、ホラーに目覚める。インターネットを駆使して怪談を取材し、文章にしてコレクションすることを愉しみとしている。ひっそりとホラー小説をサイトで書いていたところを拾われ、『堕ちた儀式の記録』(KADOKAWA)にて単著デビュー
綿貫芳子[ワタヌキヨシコ]
漫画家。現在、となりのヤングジャンプにて怪奇漫画『となりの百怪見聞録』を連載中
高田公太[タカダコウタ]
青森県弘前市出身。元・陸奥新報の記者。県内の怪異スポットを幅広く取材、魂を紡ぐ怪談作家として味わい深い郷土怪談を書き続ける
吉田悠軌[ヨシダユウキ]
文筆業を中心にTV映画出演、イベント、ポッドキャストなどで活動。月刊ムーで連載中。オカルトスポット探訪雑誌『怪処』発行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
こまいぬ
-
- 電子書籍
- ディズニープリンセス なぞ解きへようこ…