竹書房文庫<br> 恐國 百物語

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竹書房文庫
恐國 百物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784801911161
  • NDC分類 147
  • Cコード C0176

内容説明

語り部たちの話を書きまとめる、怪談社の書記・伊計翼による“百物語”シリーズファイナル。トンネルで遭遇した凄絶な怪異(第16話)、怪談番組ロケで起きた現象とは(第49話)、捨てることができない手紙の奇跡(第67話)、長屋の部屋で見つけたのは恐怖の欠片(98話)など―怒濤の九十九話が貴方に常夜の戦慄を体験させる。

著者等紹介

伊計翼[イケイタスク]
怪談を集める団体「怪談社」に所属している書記(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

151
怪談社・書記の伊計翼さんの百物語は珍しく題名がない第何話と書かれただけの作品集なのですが、何が出て来るのか推測できない楽しみが逆に新鮮でワクワクして内容も恐怖度もバッチリで大満足の完璧な一冊でしたね。42.都内のある電鉄会社では不可解にもホームで自殺があるのは清掃のある日と決まっている。96.M尾さんが叔父から電話で「父親の一周忌くらい帰ってやれ」と言われ田舎に帰省すると母が湯呑みを4つ用意しており「叔父さんも父さんも来てリビングで待っているからアンタもオイデ」と言う。「えっ、今のは、どういう意味だ? 」2020/11/01

HANA

55
実話怪談集。この著者は普段怪談話を主な活動分野としているせいか、文章においても最後の一行でオチを付けるような話が多い。二十六話みたいにそれが上手い事嵌っている場合はこの上ない効果を上げているんだけど、ちょっと上手すぎて作り物めいた感じを受けないでもない。でもそのせいか、怖い中にも独特の諧謔味を湛えているような気もする。著者お得意の随筆怪談が好きだからそう感じるのかなあ。シリーズもこれが最終作という事なのであるが、新しいシリーズに向けて頑張ってもらいたいものである。独特の味を持った怪談作家って貴重ですし。2017/07/11

ラルル

21
いいですね~。型から少し外れたラストが良いです。怪談本を沢山読んでいると大体の展開を予想出来てしまうんですが、この本は「そう来たか!」が多くて楽しかったです2017/11/20

澤水月

21
平成のいつに起きたという形式、一瞬西暦に変換しづらいのが奏功、あのことの話か!と得心多々。会話の応酬の中に魔が紛れる話、生まれる子になされた予言は…な話は最後の一文が鮮やか。当初が信じられないほど文章が良く。山の猫は横柄で素敵。75、おばちゃんとジュース…怖いのに懐かしい叙情がよく書き留められ単独でも発表可能文学。全体に様々な文体を駆使し嫌味でない。素晴らしい2017/07/03

やんも

17
キツイ戦慄からゆるい慄きまで取り揃えた充実の1冊。体験者たちの関西弁による会話と、怪談の頭に入る年号によって、話の現実味がぐっと増しているのが本書の特徴。年号によってその当時自分がなにをしていたか、どんな時代だったかが思い出され、懐かしさのなかに恐怖のしみがじんわりと広がってゆくのだ。まぁ、これは自分が1970年代生まれだから、というものある(歳食ってよかったと思うのはこういうときばかりだ)。と書いておきながら、自分の好みは深夜閃光とともに出現する外国人、のような奇妙奇天烈、不条理な話なのだが。2017/08/02

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