出版社内容情報
実話怪談のレジェンド、平山夢明が完全復活!新しい驚愕恐怖譚と不滅の怪異現象が蠢く待望の書き下ろしガチ怖実話集。
内容説明
新たな恐怖伝説がついに始動。目撃せよ!体験せよ!実話怪談ルネサンス。平山夢明完全復活!
著者等紹介
平山夢明[ヒラヤマユメアキ]
神奈川県生まれ。『SINKER 沈むもの』で小説家デビュー。短編「独白するユニバーサル横メルカトル」で日本推理作家協会賞短編賞、『DINER』で日本冒険小説協会大賞、大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
152
平山夢明は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。今の季節にうってつけなショートショート怪談集。どこまで実話で、どこまで創作なのか解りませんが、ザワザワ感と共に楽しめます。オススメは『本音鬼』、『アジアン・リゾート』、『死ぬほど好き』の3本です(怖)著者はシリーズ化を狙っているかも知れません。2017/07/19
HANA
61
まさに王の帰還。実話怪談集であるが、平山夢明作品集でもある。「人殻」「アジアン・リゾート」でかつて見せた凄惨な描写が味わえると思えば、「おてい」「浮子」「空気山」で密かな哀しみを含んだ抒情性を見せつけられる。「殉死」とかそれが極まった様であるし。怪談に付き物の「嫌」さも「死ぬほど好き」や作中どう見ても全て現実の事件である「聖地巡礼」でたっぷりと味わうことが出来る。やっぱり平山夢明怪談って、一つのスタイルとして確立しているよなあ。後書きで怪談に対する真摯な思いを表明した本シリーズ、続きが兎に角楽しみである。2017/06/10
澤水月
55
一冊の本として構成が巧みでさすが平山夢明完全復活謳うだけある。切なく叙情的、他の筆ではこうは描けまいと思う文芸小品的な作が序盤続き露伴か鏡花かと陶然と…させ切らないのが平山印。終盤のグロテスクな悪意、人体破壊描写に確かに復活!と仰け反る。おてい、浮子は半世紀して文芸アンソロに入りそうな逸品、終盤畳み掛けは一晩で読んだ我が身を後悔するほどエグい。元気そうでよかった…実在の事件の影も多々、暗澹たる現世と憂き世、では彼岸は…と唸らせられる「殉死」。「の西北」のトッポさもまた味2017/05/22
あも
52
海へ/呼ぶ/たなかさん/うたた寝/心中/ヨミ/人殻/床/見晴台/おてい/ココナッツ/顔/芋/いぬの日/本/トン/浮子/空/空気山/プール/こっくりマート/杞憂/花/本音鬼/寒風/の西北/アジアン・リゾート/都会の狐狸その一/都会の狐狸その二/ほぼほぼ未使用/お座敷/かみ芝居/殉死/死ぬほど好き/聖地巡礼。ゾクリまでは行かない仄かな悪寒を感じる実話系怪談。幽霊・怪異からストーカー等の狂気まで、現象のみを提示し理解定まらぬ内にプツリと途切れる怪談の群れ。ところで、あなたの後ろから一緒にスマホを覗いてるのは誰?2017/08/02
ミーコ
48
図書館で平山さんを見つけ タイトルに怪談と付く。暑いこの時期にヒンヤリしたいと思って借りて来ました、短編集なのでサクサク読めます。1番好きなのは『杞憂』です。グロくない こう言うお話も良いですね。2018/07/20