内容説明
無類の怪談好き、徳光正行が聞いて集めた心霊や狂気の話を書き下ろした第二弾。事故死した友達を偲んでいると思ったが…「理由」、マンションの自動ドアが勝手に開くその訳「オートロック」、幼い頃に経験した嫌な思い出、それが再び巡ってきたのは…「望まぬ再会」など奇妙で怖くて嫌な話を43話収録。我々の周りには碌でもない恐怖が多すぎる!噂はすべて実話だった!
目次
ぶつかる
散歩
墓と夢
理由
メッセージ
なんで?
誰かいる
バイク音
電話
オートロック〔ほか〕
著者等紹介
徳光正行[トクミツマサユキ]
1971年神奈川県茅ケ崎市出身。テレビ、ラジオ、イベントの司会などで活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夢追人009
164
著者はあの徳光和夫さんの息子さんだったのですね。司会業と共に怪談本の執筆とマルチなご活躍なのですよ。全体的にお気楽で軽くて不愉快な人物が出て来る悲惨な話もありますが、でも時々は心打たれるいい話もありますので紹介しますね。『約束』暴走族の交通事故で5人の死者を出した高校に通っていた神野さんの変な体験談で、剛田という下っ端族員で学校では弱い者を殴ったりパシリに使ったりする嫌な野郎だったが小中から一緒で根は悪い奴でないと知りつつ今は好きになれず距離を置いていた。その剛田が放課後に二千円を貸してくれと言って来た。2021/01/04
澤水月
29
前著は徳光2世か…と思って読み出すと存外に面白いので驚いた。本書は第二弾、全体になかなか良い。ただ少し笑いの要素増えてる気がする…ラス2行「こいつぅ」「わはは」的なアメリカンな落ちはいらない。笑わすなら笑わす、怖がらすなら怖がらすで徹底したほうが。とはいえ人間狂気怪談も混じり飽きさせないのはさすが。髪の毛が登場する怖い話をこれまで色々気にかけ読んできたが、ある1点が異なるだけでこれほど怖さ増すとはまだまだ怪談って伸びしろあるなと思った1話が。前著「とまとじゅーす」に似た体験…もっと恐ろしくおぞましい!2016/09/07
奈良 楓
16
【良かった】いい意味で普通に面白かったです。徳光和夫さんの息子(らしいです)、ということで敬遠していたのですが判断間違えていたかも。2022/09/21
hannahhannah
14
怪談手帖シリーズ第二弾。今回も心霊系と狂気系の話を収録。どちらも面白いけど、個人的には狂気系の話が楽しめる。「望まぬ再会」は先が読めるけど、結構嫌な話である。「タクシー奇譚」などは暴力的な雰囲気が恐怖を感じさせる。「悪習」は平山夢明が書きそうな話。彼ならもっとエグく読者が激痛を感じるように仕上げるだろう。ほのぼのとした心霊系かと思ったら気持ち悪い狂気系→やっぱり心霊系かもという妙にテクニカルな話もあった。「蚊」は蚊の嫌さと不可解な不気味さが合わさった話。ラストの「電気屋」は救いのなさと不穏さを感じさせた。2017/09/23
☆kubo
12
なかなか読みやすくて面白かった。「メッセージ」が何だか新鮮。「人身事故のち来訪」では娘さんのとこには普通の姿で現れて私もホッとしました(笑)「望まぬ再会」や「タクシー奇譚」など、霊の出てこないものまであり、バリエーション豊かでした。2019/09/30