内容説明
天心はなぜ『茶の本』を出版したのか?“美学”という概念がまだ日本になかった時代に、東京美術学校(現東京芸術大学)を創り、多くの芸術家を生み出した岡倉天心。政府に見捨てられても、世界に向けて『茶の本』を出版した理由が明らかになる。日本の食文化研究者、茶の湯文化研究者、中国茶文化研究者、そして中国の茶文化研究者、文学研究者が一堂に集った議論の果実がここに!
目次
序にかえて―岡倉天心の茶室論
岡倉覚三の東京美術学校長辞職事件
東洋哲学とTeaism
『茶の本』における中国喫茶文化史の意義―茶の三段階説を中心として
日中茶文化の根本的差異―創造型と再創造型について
岡倉天心『茶の本』とその時代の研究
『茶の本』の漢詩がアメリカの詩人スティーブンズに与えた影響について
著者等紹介
熊倉功夫[クマクライサオ]
1943年東京生。東京教育大学文学部卒。国立民俗学博物館教授、静岡文化芸術大学学長を経て、現在MIHO MUSEUM館長
関剣平[カンケンヘイ]
浙江農林大学茶文化学院教授。専門は文化史・飲食文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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