内容説明
三者三様が面白い!天正から慶長期に茶の湯界を牽引した個性あふれる三者の美学とドラマを、茶道具や茶室から解き明かす。
目次
序章 桃山茶の湯の新たなる胎動(「侘び」は茶の湯の美的カテゴリーではなかった;コンセプトとファッション)
第1章 初期の茶の湯道具・建築物の出成譚(建盞は、いわゆる茶碗ではなかった;珠光茶碗の大出世 ほか)
第2章 利休が試みた創作茶の湯(利休一番の創作は、一畳台目の茶室造りか?;利休が主導した今焼茶碗 ほか)
第3章 織部が巻き起こしたファッションの風(織部創作物の新奇とは?;織部が創始した会席の膳組み ほか)
著者等紹介
矢部良明[ヤベヨシアキ]
1943年神奈川県大磯町生まれ。東北大学文学部美術史科修了。東京国立博物館工芸課長、郡山市立美術館館長、人間国宝美術館館長を歴任。蒼庵主人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mayu
9
どうしても侘びと寂びを混同してしまいがちだったのですが、この本を読んでかなり整理できた気がします。自分の理解は寂びがメインカルチャー、侘びがカウンターカルチャーというイメージで、長年考え続けている、古賀健蔵さんのテキストの侘び論、茶禅一味の捉え方と比較しても、矛盾がないように思いました。その他、茶入などの焼物、いかにしてプライベートルームだった書院が表舞台になったか、床と押板の関係など、興味深い話題が沢山あり、曜変天目を再現できる現代の作家さんがいらっしゃることも知らなかった…かなりうんうん考えて読みまし2020/12/02
知降 星人
1
コンセプトとファッション。この二大要素こそ、高邁な文化を深化させるモチベーションです。2021/07/26
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