出版社内容情報
名物蒐集と研究に情熱を注ぎ歴史的な茶道具図鑑を出版した史上稀なる茶の湯の巨頭
家康の血を引く出雲松平家の当主として生まれた松平不昧。
若くから茶の湯に目覚め、破綻していた松江藩(18万6千石)の財政改革に成功すると、膨大な名物茶器を購入した。その所持品リストを「雲州蔵帳」としてまとめ、茶器の研究をして分類・格づけし、『古今名物類聚』として出版した。また、自らの好み道具を多数作らせた。隠居後には、品川の1万8千坪にも及ぶ下屋敷に11の茶室を造って悠々自適に暮らし、天寿を全うした。
本書では、こうした不昧の事績を一つひとつ詳細に分析し、個人の嗜好を越えて、後世の茶の湯文化に与えた影響を再評価していく。付録には、不昧所持品リストである「雲州蔵帳」 (雲州名物)839点のうち588点、年譜、系図などを収録。
木塚久仁子[キヅカクニコ]
著・文・その他
内容説明
茶器を集大成した生涯。松江藩19万石の藩主となった若き不昧(治郷)の茶書から、膨大なコレクションを分類・格付けした『古今名物類聚』に至るまでを考察し、その実像に迫る。
目次
序章 二十歳の茶書に始まる不昧の業績
第1章 大名 松平不昧
第2章 若き日の茶書
第3章 茶道具の収集
第4章 『古今名物類聚』
第5章 茶風
第6章 茶の湯三昧の晩年
終章 語り継がれる茶人
著者等紹介
木塚久仁子[キズカクニコ]
1965年、栃木県生まれ。筑波大学第一学群人文学類(日本史)卒業。1988年より土浦市立博物館学芸員。2010年より筑波大学非常勤講師(博物館学1)を兼任。2013年~2016年、京都造形芸術大学非常勤講師(伝統芸術演習)。専門は日本社会経済史・芸能史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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