出版社内容情報
阪急百貨店や宝塚少女歌劇団の創設者として知られ、近衛文麿内閣で商工大臣も務めた実業家小林一三(一八七三?一九五七)は、「逸翁(いつおう)」の名で多くの茶友と交流した。セーブルやマイセンの陶器を茶道具に見立て、懐石料理に洋食を取り入れ、椅子席の茶室を創設するなど、茶の湯の世界を自由闊達に創造した。
茶会記等をデータベース化して実態を解明する著者の茶人研究第二弾! 逸翁美術館所蔵の茶道具多数を口絵16頁にカラー掲載
齋藤康彦[サイトウヤスヒコ]
著・文・その他
内容説明
物云う数寄者の「新茶道」。阪急の総帥が実践した椅子席の茶室、洋食器を見立てた茶器、懐石料理改革―創意工夫と合理精神で茶の湯の大衆化を目指した「今太閤」の実像をデータベース分析で解明する。
目次
第1章 数寄の世界へ(高橋義雄との出会い;益田鈍翁と三井華精 ほか)
第2章 小林逸翁のネットワーク(関西での出会い;小林逸翁の茶界 ほか)
第3章 茶友の群像(先人根津嘉一郎;親友松永安左ヱ門 ほか)
第4章 小林逸翁の茶の湯(逸翁の好み;「目利き」の茶 ほか)
第5章 小林逸翁の茶道観(小林一三の茶の湯の著作;茶界の批判 ほか)
著者等紹介
齋藤康彦[サイトウヤスヒコ]
1947年生まれ。山梨大学教育学部卒業、東京教育大学大学院修士課程修了、筑波大学大学院博士課程単位取得満期退学。山梨大学教育学部講師、助教授、教授を歴任。2013年退官、山梨大学名誉教授。専門は近代日本経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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